Monologue2003-31 (2003.7.17〜2003.7.21)
 「2003.7.21(月)」雨後晴・ウグイス&ジョアン

 自称”巣鴨系内向的アウトドア派”の僕にとって、梅雨の時期は何かに押さえつけられたように鬱屈とした心持ちになるもんだ。
 ところが今日は雨がそぼ降る中、家でノンビリ過ごしていると、なんとウグイスの鳴き声が聞こえてきて思わぬところで和やかな気分にさせられた。
 ウグイスといえば、春告げ鳥ともいわれている。そうか、今は春だったのかあ、んじゃコタツしまわないとね、それから入学式の準備もしなくちゃ、さ、忙しいぞうっ・・・。
 コラコラコラコラーッ。違いますよーっ。
 実は最近このウグイスを良く耳にするのである。カラスの鳴き声で起こされるよりは、ずっとマシであるが、今までこの梅雨の時期にウグイスの鳴き声を聞くことが無かったので、ちょっと戸惑ってもいることは確かだ。
 季節はずれ、になるのだろうか?。それとも別に普通のことなのか?。自称”巣鴨系内向的アウトドア派”の僕には判断しかねる。

 話は全然変わりま〜す。
 ボサノヴァ界の重鎮ジョアン・ジルベルトが9月に来日する。初来日だそうだ。
 僕もお蔭様でパシフィコ横浜でのチケットが取れた。あとはジョアンがドタキャンしないことを祈るのみだ。

 ボサノヴァといっても、たぶんジョアン・ジルベルトがやるボサノヴァは、世間一般のいかにもBGM風のボサノヴァのイメージとは違うものだろう。僕はそこが良いと思う。
 実際ジョアンのボサノヴァは、それこそずっと”内向的”な感じで、僕などはバッハの無伴奏チェロソナタの世界を想起する程だ。
 例えば現時点での最新作「ジョアン・声とギター」などでは、まさに贅肉を削ぎ落としたような、ジョアンのギター一本での弾き語りの世界を聴くことができる。
 ここには所謂ボサノヴァ的なリラックスした雰囲気とは一線を画したような、更に一層深い神秘の森に分け入り、禁断の奥義に近づこうとするかの如き緊張感がある。
 所謂ボサノヴァを期待した人は、このジョアンの静かで内向的で哲学的な匂いすら感じさせる音に戸惑いを覚えるかもしれない。只「ボサ・ノヴァ」を産み出したのがジョアン・ジルベルトというならば、これこそが本来のボサ・ノヴァ・サウンドなのであろう。

 今リットーミュージックから「ジョアン・ジルベルト〜ボサ・ノヴァ・ギター完全コピー」という楽譜が出版されている。ギターをやる人ならわかるだろうが「TAB譜」という、ギターのどこを押さえればいいかを記した譜がついているので、ボサノヴァギターを会得したい者にとっては、格好の書である。
 付録で模範演奏のCDがついていて、自称”巣鴨系内向的アウトドア派風三文ミュージシャン”の僕などはこれを練習では無く普通に聴いているだけでも楽しい。

 「2003.7.20(日)」曇・ルミネザ日記装飾音編

 モテナイ独身中年、一人暮らしが長いと変なコダワリを持つようになるものだ。
 例えば夜TVを見ていて、さて寝るぞ、となった時、テレビを消した瞬間が野郎の顔のアップだったりするとムカツクので、カワイコちゃん、最低でもオバサン、とにかく女性が映っているチャンネルに変えたりするのである。それでそこのチャンネルに合わせながら無事テレビを消すのである。
 せっかくこれから寝ようというのに、目をつぶって野郎の顔が印象づいていたら、モテナイ独身中年相当なストレスになるのである。
 ニュースなどでフィニッシュするのはかなり危険である。凶悪犯や厳つい政治家の顔がウロチョロしている。
 深夜番組で運良く売り出し中のアイドルが出ている画面などに当たれば言うことはない。
 只タイミングがそう毎回うまく行くとは限らないので、今1番確実に女性の画面でフィニッシュできるのが、深夜のテレビショッピングの番組で女性が司会を担当しているやつ。これはかなり固い。いや今のところ女性が出てくるのしか見たことないので、100%といっていいだろう。

 さて、昨日に引き続き今日もルミネ新宿に行ってきた。
 ラインナップ前半は、品川庄司、じゃぴょん、チャイルドマシーン、りあるキッズ、ほっしゃん。、中川家
 後半は新喜劇(今田耕司    山崎邦正 大山英雄 大島(森三中) リットン調査団 宮川大輔 水玉れっぷう隊 山下しげのり 原万紀子 上床美智子 たくませいこ 他  )。

 前半では、じゃぴょん・りあるキッズが初見。
 りあるキッズは高校生のコンビだそうだ。ところがこれがネタの題材は新しいのであるが、スタイルがもろ昭和の漫才で、他のどのコンビよりもオッサン臭く、それが逆に興味を引かれた。
 新喜劇では山ちゃん(山崎邦正)が割と熱演してたようだ。

 今日は前席と右隣が野郎だった。くそーっ。いや、これでも女性が僕を囲む確率としては50%なのだから、人工比率からすれば問題ないのだ。普段があまりにも恵まれていすぎたのだ。そう考えて納得しよう・・・。
 確かに日曜の舞台は客層がかなり一般化する。要するに若い女性の比率が相対的に減ることは確かである。

 僕の左隣は今時のかなりカワイイ女性が座ってくれた。結構ミーハーなようで、品川庄司や中川家のようなテレビに頻出しているタレントが出ると「ウソーッ!」などと発しつつハイテンションになっていた。品川が”あおげばとうとし”を飛鳥涼風にパロって歌うのでツボに入っていたようだ。
 この女性、見た目すごくカワイくて魅力的だったのであるが、笑い声にちょっとした特徴があり、ブタ鼻とまではいかないが、いびきなどの時に出る「んごっ」みたいな装飾音が笑いの語尾に・・・笑いの語尾とは言わんか、ま、いいや・・・、付加されるのである。鼻が詰まっていたのであろうか?。「キャーハッハッハッハッハッハッ・・・んごっ!」みたいな感じである。
 ご存じの方はNHK教育の往年の名番組「できるかな」のゴン太君の声を想起していただければいいであろう。
 僕は結構こっちでも笑えた。僕の笑い声の一部が、実は自分に向けられていたものであったなどとは、その女性はよもや思わなかったことであろう・・・。

 「2003.7.19(土)」曇・ルミネザ日記久方振編

 僕の住んでる近くには、くぬぎの木が生えている所があって、時折カブト虫がアパートに迷いこんできてるのを見かける。近所の子供達が休みになると、昆虫を探しにやってきたりする。
 ここは東京都でありながら何も無い、梨畑と住宅だけの田舎染みた静かな場所だ。
 なにせこの近隣地区に吉野家と松屋ができたのが、つい最近で、その都会的文明の浸透度の遅々たること、まるでロシアのマクドナルドの如しである。
 そんな普段はほとんど耳にしない我が居住地「東京都稲城市」の単語が、ここ数日マスコミで良く見かけられた。なんと稲城市の小6女児の誘拐監禁事件があったそうだ。

 今日は相変わらずのタケナワな梅雨日和。
 勿論僕の近所は、そんな事件があったことなど微塵も感じさせないような、いつも通りの平凡な休日であった。
 それもそのはず、狂気というのは外界の自然が引き起こしうることはほとんど無い。外界の日常は至って平凡で、その水面下で知らぬ内に狂気は発生している。狂気はいつだって僕らの心から生まれ来るのだ。
 外界から狂気が生まれるのでなければ、問題のほとんどは、僕らの内側の心の問題だ。
 心の問題なら解決できぬことは無かろう、そう思う。

 さて、話は全然変わるが、久しぶりに新宿のルミネザ吉本に行ってきた。
 ラインナップ前半は、パンクブーブー、だいたひかる、トータルテンボス、麒麟、ほっしゃん。 ハリガネロック。
 後半は新喜劇(木村祐一    大山英雄 千原兄弟 村上(森三中)宮川大輔 水玉れっぷう隊 アップダウン ブラザース 本田みずほ 山根木夏花 他 )。

 前半ネタは総じて出来はいい方だと思った。
 パンクブーブーは二回目だった。トップバッターとしての緊張も見られず良く受けていたようだ。
 僕もルミネは2ヶ月ぶりくらいで、少々ライブの感覚を忘れかけていて勝手がわからぬ感があったが、彼等を見ていたら、その忘れかけていたものを思い出してきた。
 だいたひかるは、今人気上昇中の女性芸人。ネタの作り方がいかにも女性らしくて男性芸人には無いものがある。自分の場所を今築きつつあるようだ。

 新喜劇は僕は初見のネタ。
 森三中の村上知子嬢が、いつも花ちゃん(山田花子)や島田珠代嬢がやるポジションに入っていた。
 村上嬢が出てきた時、会場の女の子達から薄ーく「カワイイー」という声があった。
 世間の男性の大部分の声は、「エーーッ?」なのかもしれない。
 でも僕は女の子達と同じようにカワイイと思ってしまった。
 村上嬢や花ちゃんなんかもカワイイと思う。このラインナップにメロン記念日の斎藤瞳嬢、あとMishaなんかを付け加えてみると、僕の女性の好みって世間一般の男性と多少(かなり?)ズレているのではないか、という気もしないでもない。そうです。実はちょっと(かなり?)ポッチャリの女性は全然OKです。

 それにしてもルミネに行くと、勿論芸人さん達のネタもいいのだが、両隣に女性が座ってくれるので、それがモテナイ独身中年には有り難い。周りはカワイコチャンばっかりだ。ハッキリ言ってしまおう。ハーレムです。どうもこっちがお目当てになりつつある気もしないでもない。

 ちなみに明日もルミネで〜す。でわ。

 「2003.7.18(金)」曇後小雨・やはりね。

 この日記欄の7月2日で述べた下北沢を南北に通っている「鎌倉通り」は、やはり旧鎌倉街道に関連していたようだ。
 但し、どうやらこの「鎌倉通り」は、後になって作られたものではあるようだ。
 この「鎌倉通り」を北上し京王線笹塚駅近くまでくると、南西方向に分岐の道がある。
 実はこっちの道が従来の旧鎌倉街道だったようだ。この道を辿って南下していくと東松原、梅丘の駅を経て世田谷城趾の方に行ける。これはすなわち旧鎌倉街道の中道の西回りのルートの残骸になる。
 この分岐の道に対し、後代になってから何かの事情で現在の「鎌倉通り」を付設したようだ。

 それにしてもな、僕って、なんでこんなに古い道に惹かれるんだろう?。
 もう旧街道があればご飯何杯でもお代わりできるな、これ。
 ん?。食うなよっ。
 それにしてもな、「きゅうかまくらかいどう」を漢字変換したら、最初「休暇枕街道」と出てきた。ねえよっ、そんな街道。あったりして。

 「2003.7.17(木)」曇・携帯じゃ早送れね。

 携帯電話は、僕の生活にもかなり浸透してきた。
 メモ帳、メール、スケジュール管理、携帯サイト閲覧、チケット予約、占い、・・・あれ?「通話」がねえや。ははは。ハイ、モテナイ独身中年、ほとんど携帯で「通話」はありません。

 ちなみに、どれくらいの浸透度かっつうと、ビデオ見ながら携帯いじってる時に、ビデオがCMになったので、早送りしようとして、ほとんどなんの疑いも無く、携帯をビデオに向けてかざしていたのに後から気づく、ってえぐらい浸透してるっちゅうわけです、ハイ。
 わかりにくかった人の為にもう一度説明すると、要するに携帯とビデオのリモコンと間違えたってわけですな。
 ほれ。説明すると面白く無くなっちゃう。
 ん?、最初からつまんねえって?。
 あっ、そろそろ僕歌のスタンバイがあるんで、んじゃ・・・。

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