Monologue2001-39 (2001.6.27〜2001.6.29)

「2001.6.29(金)」晴・〜たいばっかり

 知っている人にしかわからないと思うが、TBSの平日朝の番組「エクスプレス」でプッチモニが「プチモビクス」というミニ体操コーナーに出演している。
 その「プチモビクス」を集めて収録したDVDが7月25日に発売されるらしい。
 買いたい・・・。
 そう言えばファイナルファンタジー10も7月に出るらしい。
 買いたい・・・。

 スピルバーグ監督が好きな映画の一つとして挙げていた「素晴らしき哉、人生」も7月15日深夜にNHKBS2で放映されるらしい。
 見たい・・・。

 冷蔵庫が壊れてから大分日が経ってしまった。
 新しいの・・・買いたい・・・。

 ゴキブリの出る季節になったが、未だ部屋は雑然とし動かし難く、生活もなんら変わる所が無い。
 人生も・・・変えたい・・・。

「2001.6.28(木)」晴・サブナードにて

 今日新宿のサブナードを歩いていた時、ふとある店の前で足が止まってしまった。
 その店は「てんや」という天丼類をメインに出す言わば天丼系のファーストフードの店であり、チェーン展開しており、新宿では無いが他の街などで僕もたまに利用させてもらう時がある。

 サブナードの店はカウンターがサブナードに剥き出しになるような形で配置してあり、カウンターに座っていると外からは丸見えになる。

 今日はそこで2人の若い女性客を見た。
 お互い離れて座っていたので、おそらくそれぞれ一人客であったようだ。
 しかも男性客はいない。その二人の女性だけであった。
 僕はある種の感動をもって、この情景を見つめざるを得なかった。

 こうしたファーストフードにあるような食べ物を「モテナイ独身エトランゼ系」と「非モテナイ独身エトランゼ系」に、まあ分けられるかどうかワカランが、敢えて分けるとしたら、ハンバーガーやサンドイッチなどの洋食系の類いは「非モテナイ独身エトランゼ系」、蕎麦や丼物は「モテナイ独身エトランゼ系」に分類される。

 こうした「モテナイ独身エトランゼ系」の店には、女性の方々などは毛嫌いして近寄ってもくれないのでは無いか?と、僕は常々ある種諦観の念すら覚えつつも感じていた。

 ところが、である。
 今日は二人、しかも一人客の女性2体程を拝むことができた。

 正直その女性達が丼物をおいしそうに食べる後ろ姿は、確かに表面上は美しいものと言う訳でもなかった。
 ぶっちゃけて言えば、片方の女性などかなりがっついていらっしゃった。よほどおいしかったのだろう。
 何か背中のパンツとシャツの間が空いて、そこから背中が見え隠れもしていたが、それがファッションなのか単にそれに気づかないのか僕には判別でき無かったが、とにかくそれを意に介さないくらい充実した面持ちで何かの丼を食していらっしゃった。
 しかしこれが実に愛すべき人間臭い情景であった。

 僕は良い時代になった、とつくづく感動せざるを得なかった。
 「モテナイ独身エトランゼ系」の店に、若い女性が一人で入ることが当たり前になってきたのである。
 これはモテナイ独身エトランゼ界からすれば、非常に感極まりない喜ばしい事態なのである。
 立ち食い蕎麦屋などにもドンドン一人女性客は進出して来てもらいたいもんである。
 そしてこうした店の男女客比が、最低人類の男女比率である1:1くらいまで持っていきたいもんである。

 僕は、もっとゆっくり観察したかったが、ストーカーに間違えられては困るので、渋々そこを立ち去ったのであった。

 ここで一句。
 独り身の、花より団子と憚らぬ、女子(おなご)の背(せな)に心うたるる、みたいな。

   *   *   *

 その後キリンジのニューシングル「雨は毛布のように」を買った。
 CDを買ったのはラヴサイケデリコのアルバム以来久しぶりであった。
 このマキシシングルには2ヴァージョン入っていたが、僕はM1のノーマルヴァージョンよりも、ちょっとワイルドめのM2のDoshaburi Versionの方が、今の感覚では面白いかな、とも感じた。

「2001.6.27(水)」晴・精神的ドリブル

 年をくってくると、たまに運動しただけで、ひどく疲れる。
 以前は何でも無かったような動きをしても、ひどく消耗してしまう。

 スポーツ選手は各種の運動量の激しい動きを機敏にこなしていて、本当に大したもんだと思う。
 特にサッカーのように始終走り回っているスポーツは、その疲労度も相当なもんであろう。

 しかし僕もいつの間にか普段サッカーをしてしまっていたのに気づいた。
 これでは疲れるのは当然である。
 正確に言うと、サッカーというよりも「ドリブル」になる。
 もっと正確に言うと精神的作業部分が多いため「精神的ドリブル」と、なる。

 外へ出た場合に例えば街を歩いている時などは良いのであるが、えらく疲労してしまうのが駅の連絡通路などで人ごみを掻き分けて歩いていかなければいけない場合である。
 「人ごみ」というのが、この場合全て女性によって構築されているならば全然問題は発生しない。
 むしろ「人ごみ」オーケー、こちらから衝突していきたいくらいである。

 しかし地球の人間の約半分は男性である。
 こちらから「人ごみ」用の人間をチョイスしていくことはできない。
 チョイスどころか「人ごみ用の人間」に関しては、ほぼ僕の意に完全に反してほとんど勝手に押しつけられる。
 競馬場などの遊戯施設が近辺にある駅や、その沿線の駅などは「人ごみ」の構築要素のほとんどがオッサンという場合もある。
 こうした人ごみを歩くのは僕にとって至難の業である。

 元より僕は街を歩いていて、人との接触はあまり好まない方である。
 実は女性とぶつかるのさえ、あまり好まない。
 そうなると人ごみでは常に人を避けるように歩くのであるが、新宿のような大きな街では、障害物が異常に多く、ふと気を抜くと向こうから障害物が衝突してきたりする。
 こうなると単に「避ける」では追いつかないのである。
 むしろサッカーでディフェンスを掻い潜っていく行くかの如く積極的に障害物をぬっていくと、その歩行形態は「ドリブル」になるのである。
 しかしながら実際にドリブルするわけにはいかない。
 それで人ごみを除けていくために「気持ちはドリブル」になるのである。
 これで疲れるのである。

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