「2001.5.13(日)」晴・独り言かよっ!
電車の中では大抵見知らぬ他人同士が集まっている。
さて、今日の電車の中での出来事であるが、僕は吊り革に捉まっていて、僕の前には女性が三人程座っていて、内訳は中年婦人が二人と若い女性一人であったが、どうやらお互い他人同士のようであり、銘々勝手なことをしていたようであった。 10分ほど乗り、終点の一つ前の駅に着こうとしていた時、突然その婦人の一人が独り言を喋り出した。
良く携帯電話で話を始めて独り言のように誤解されるということはあるが、その婦人はそうでは無かった。
僕は、最近じゃ普通の人間でも突然オカシクなってしまっても不思議は無いしなあ・・・などと思わず凝視してしまった。
ところが、次の瞬間である。
「うーん?ナンチャラカンチャラ(良く聞き取れなかった)のことー?」
そう、どうやらこの二人のペアが、親子だったらしいのである。
普通知り合い同士だったら、何となく知り合いオーラが漂っているが、この二人、僕の乗車時から全く知り合いオーラが無かった。お互い別々の方向を見つめ、何か物憂げでもあった。
まあでも、こんなことを指摘した所で、この親子にとっては大きなお世話ってなところでしょうな。
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「2001.5.12(土)」晴・擬似VIP感
出し抜けに何を言い出すか、このオタンコナスと思われそうだが、僕が意外に気持ち良いと思うことの一つに「行列の横を通り過ぎる」ということがある。
数人の行列では、さしてその熱狂的感覚を味わうことは難しい。
映画館や混んでいる遊園地などのスポットに行き行列が出来ている所で、その脇を意味も無く辿るように歩いてみよう。
こんな時にモテナイ独身エトランゼ(僕のこと)は根拠の無い優越感と、行列に直接関係していないという、さして意味も無い解放感を満喫することができるのである。
行列に関係無い場合も良いが、行列に関係のある場合に行列の横を通り過ぎるのは、もっと更なる快感がある。
以前葛西臨海水族館に行った時、そこでウッカリ免許を落としてしまった。
かくしてモテナイ独身エトランゼは「行列横すり抜け時擬似VIP感」で一喜一憂し、真のVIP感は到底味わうことのできない日常を送っているのであった、とさ。 |
「2001.5.11(金)」曇後晴・低次元の戦い
とあるコンビニで、今空いているな、と思って入った途端、急に混み出してきた。
僕はトッと清算を済ませ店を退散しようと考えたが、生憎二つのレジの内一つは、ほんの少し前まで閑散期だった為「レジ停止中」の札が立っており、これはイカンと急いで空きレジに向かった。
ここでまるで台本通りのような僕の忌み嫌う不快な事態が発生した。
僕はこの「列のすぐ後ろのヤツ品物ぶちまけ」をされると、無性にカチンとくる。
僕はこの割り込みとも言うべき「列のすぐ後ろのヤツ品物ぶちまけ」をやられた時は、もう素直に立ち位置を横にどくようにしている。
かくしてオジサンAが、自分の番では無いがレジのまん前に立って、僕の清算が終わるのをイライラしながら待ち、僕が横で一人清算終了を待ちつつその行方を監視しているという図が出来上がった。 一方店側ではレジの渋滞を察知し、店員のオバチャンの「レジお願いしまーっす!!」との悲鳴のような声を聞きつけ隣のレジに急遽店員が馳せ参じ「お待ちのお客様こちらへどうぞ」のかけ声で隣でもようやく清算作業が開始された。
僕のすぐ後ろのオジサンAは、なまじレジのセンターに立ってしまい、品物と小銭をレジに置いてしまった手前、この「空いてるレジへの集団移行」の流れに乗ることができず、結局僕が終わるまで待たざるを得ない格好になった。 隣のレジに並んだオジサン連中は、めいめいそれ程沢山の買い物では無いようなのでスムーズにレジが進行しているようであった。
敢えて言えばオジサンAは、隣のレジの一番手になる権利は充分擁していたハズである。
僕は、ここで申し訳ないが「なんて、間抜けなんだ」と思ってしまったことは言うまでも無い。
かくして小市民の生活必需スポットである、コンビニにおいては、モテナイ独身エトランゼ(僕のこと)とセッカチオジサンとの熾烈な争いが日夜繰り広げられているのであった。 |