「2001.2.3(土)」晴・ゲノム
最近新聞などで良く見かける単語に「ゲノム(genome)」というのがある。
広辞苑によれば元はドイツ語で「配偶子または生物体を構成する細胞に含まれる染色体の一組、またはその中のDNAの総体。その構成は生物の種に固有。」ということらしい。
遺伝子(gene)+染色体(chromosome)の造語(?不確か情報です。)らしいが、今ではある生物の「遺伝子情報全体」を総称してゲノムと呼んでいるらしい。
今や「ゲノム」の解明は人類の様々な問題を解き明かす鍵を握る重要任務となっているらしい。
ま、そうした高尚な定義や社会的意義については、このモテナイ独身エトランゼ如きは恐れ多くて到底言及できるレベルのものでは無いので、ここでは特に触れない。
モテナイ独身エトランゼもできれば人類の発展に少しでも寄与していきたいが、何しろ当方早急にモテナくてはいけなく、そちらに必死にエネルギーを注ぎ続けている為、人類の発展は今回残念ながら見送らせていただくこととし、今回は「ゲノム」という言葉自体についてのみ一石を投じてみる程度に留めたい。
投じた一石がコントロール不足により投じ損ね脇に落ち、通りがかりの工事現場に向かうダンプカーに踏んづられ粉々に砕け散る可能性も無きにしも在らずであるが、とりあえず投じてみたい。
何をするかというと、今日はこの単語「目立ちますね」という、場合によっては「人類の発展にとってはどうでもいいこと」についてだけ言及するに留めたい。
なんで目立つのか?、という、場合によっては「人類の発展にとってはどうでもいい問題」についてだけ言及していくに留めたい。
* * *
早速であるが、なんで目立つのか?
皆さんも「ゲノム」という字を見かけた経験がおありであろう。
この「ゲノム」という字を見かけた時、それについて特に知りたい、とか興味が沸くという程では無いにしても、なぜかしら印象に残ってしまってはいないだろうか。
決して心が癒されたり、暖かく包み込んでくれるような言葉では無いが、なぜか気にかかる。
ふと立ち止まって「ん?何か用?」と言って振り返ってしまいそうな言葉。
なんで気にかかるのか?
何がそうさせるのか?
それはやはり何といっても、その語感であろうと思われる。
特に冒頭の「ゲ」であろう。
「ゲ」というと何を連想するであろうか。
貧弱な僕の発想からいくと、まず「驚き」の意を現す「ゲ」の用法が思い浮かぶ。
「驚き」も各種取り揃ってはいるが、その中でも英語のsurpriseのような「驚嘆」系統では無い。
どちらかというと「意外」系統、しかもその中に「侮蔑・嫌悪」系統も含まれている。
主な用例としては例えば
A氏:「このアパートは築50年で、夏場はゴキブリの集会場みたいになるんだそうですな」
B氏:「ゲ」
などというように用いる。
「驚き」用法以外の主な用例では、「下降方面」用法もある。
「ゲリ(下痢)」「ゲザイ(下剤)」、それから精神的な下降を意味する「ゲンメツ(幻滅)」「ゲンナリ」などの「ゲ」がそれに当たる。
嘔吐時の「ゲーッ!!」、それから嘔吐物そのものを意味する「ゲロ」などの「ゲ」も「下降方面」用例の一種と考えられよう。お食事中の方には誠に失礼したことをお詫びしておく。
比較的陽の目を浴びているような用例としては「ゲイ(芸)」の「ゲ」などがある。
しかしこの「芸」に「術」などを付加すれば良いのだが、「人」「者」などを付加することによって途端に色を帯びて来る。
更に「ゲイ」単独で用いた場合、使用法によっては欧米等ではポピュラーになっているある人種の意に変貌をしてくる、という特色もある。例えば前部に「ハード」や後部に「バー」などを付加することによってその意を強調し途端にアンダーグラウンドな色彩を帯びて来る。
こうして見るとこの「ゲイ」の「ゲ」の用例もそうした意味では「下降(アンダー)方面」用法の一部であると言えなくも無い。
今数例ご紹介申し上げたのであるが、それだけでも大方の傾向、概観といったものをお掴みいただけたかと思う。
「ゲ」の用法はどちらかといえば、コッテリ系・ウザイ系・苦虫つぶし系等に用いられることが多い。
爽やかなサッパリした系統に用いられることは少ない。
「ゲ」を効果的に多用した例として全国的にお馴染みなのが「ゲゲゲの鬼太郎」である。
何しろ「ゲゲゲ」と「ゲ」を3度も連打し畳み掛ける「3連打法」(そのままかよ・・・)を効果的に駆使している。
ここでの「ゲゲゲの鬼太郎」的用例でもおわかりいただけるように、「ゲ」は妖怪・鬼畜・魑魅魍魎の類い等において効果的に使用されている。間違っても「ゲゲゲのV6」とか「ゲゲゲの織田裕二」等のようにサッパリ爽やか系統に用いられることは滅多に無い。
このようにコッテリドロドロ風な「ゲ」が冒頭に配されている「ゲノム」という単語は、その言葉を感知した瞬間、聞く者にまず「ウゲッ!、ダメダコリャ」という一種いかりや長介的印象を克明に与える働きをする。
ところがである。
「ゲノム」は「ゲ」の後にすぐ「ノム」がくる。
「ウゲッ」の後に「ノム」である。
「ノム=飲む」、なんと、飲んじゃうのである。
一度「ウゲッ」とした後に飲んじゃうのである。
先程「ゲ」は下降方面という解析をしたが、この場合「下降=放出」とも言える。
一方「ノム=飲む」は「吸引・流入」である。
そうなると「ゲノム」は「えっ?ゲなの?ノムなの?(出すの?入れるの?)どっちなの?」という大変な混乱を引き起こし兼ねない。
この事例だけで見ると、一旦吐いたものを我慢して飲み込んでしまうことが実は「ゲノム」では無いかという気にもなってこないでも無い。そんな気もしてくる。どうもそんな気がしてきた。
えーと、従ってこのような「一旦吐いたものを我慢して飲み込んでしまうことに象徴される混乱」こそが、まさしく「ゲノム」が我々を魅了して止まない原因と言っても良い。アレ?オレなんか変なこと言ってるかな?
* * *
ところでこの「ゲノム=遺伝子情報全体」、いろいろ種類があり、人間の「ゲノム=遺伝子情報全体」は「ヒトゲノム」などと呼ばれている。
そうなるとネコの「ゲノム=遺伝子情報全体」は「ネコゲノム」、アホの「ゲノム=遺伝子情報全体」は「アホゲノム」、大仏の「ゲノム=遺伝子情報全体」は「ダイブツゲノム」ということになってくる。
以下、中国籍の陳(チン)さんという方の遺伝子情報全体は「チンゲノム」となり、
まんさんという老女の遺伝子情報全体は「マンゲノム」となり、
花子さんという女性の遺伝子情報全体は「ハナゲノム」となり、
和気さんの遺伝子情報全体は「ワキゲノム」となり、
スネさんの遺伝子情報全体は「スネゲノム」となり、
仁次郎さんの遺伝子情報全体は「ジンジロゲノム」となる。
・・・どうも僕は違う方向に行こうとしている気がしてならないが、大丈夫であろうか?。
遺伝子学というよりは「なぜそんなに毛を飲む?」と過激な毛フェチの気持ちになってこないことも無きにしもあらずであるが、大丈夫であろうか?。
* * *
さて、今までは「ゲノム」の「ゲ」だけに焦点を当ててきた。
しかし最近のモテナイ独身エトランゼ・リサーチメント・ホスピタル・エンージェンシー略してBINBOU(なんじゃそりゃ略してねえぞ)の調査により「ゲノム」の「ム」が実は殊に怪しいことが次第に判明してきた。
これについては現在も詳細な調査が続行されている為、間に合えば次回の研究発表会の場でお話しすることにしよう。
今日は僕も疲れてウトウトしてきた・・・。
そろそろ良い子は「ネムゲノム」のお時間になってきた・・・。
(結局最後完全に別の話(それもオヤジギャグ)になっとるぞオイ!)。 |