厚歯二枚貝

 「こうしにまいがい」と読みます。厚歯二枚貝は白亜紀のかなり短い時期に爆発的に栄えた生き物です。サンゴ礁のあるような浅い海に大量に発生し,この時代を示す「示準化石」として知られています。特徴は,大型の分厚い貝殻。貝殻の形はさまざまですが,非対称形で,容器に蓋をしたような形のものが多く見つかります。


   厚歯二枚貝写真集
 非対称形の分厚い殻が特徴。一見すると,とても「貝」とは思えません。

(撮影地:新宿)
 これはかなり大型のものです。デパートの床なのですが,タイルの大きさから推定して,左右20cm近くあります。

(撮影地:新宿)
 分厚い殻がはっきりわかる化石。もう少し引いて撮影した写真が,次の写真なのですが……

(撮影地:銀座)
 ……柱一面に,おびただしい数の厚歯二枚貝の化石があります。しかも,この柱1本ではなく,近くの柱もみんな,こんな感じでした。
 毎日,何十万人と言う人が,この化石の前を通り過ぎて行きます。身近な場所に,こんなものがあることに気づく人は,めったにいません。

(撮影地:銀座)
 これは,公共施設で発見したもの。
 公共施設は,化石探しの穴場ですが,作られた時代やその当時の予算などの影響も受けますので,どんな施設に大理石が使われているのかを見極めるのに,ちょっとしたコツが要ります。
 これはオリンピック直前の建設ラッシュの時代のもの。このほか,バブル期のものや,戦前の豪華な建築なども狙い目。

(撮影地:渋谷)

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