雲のステレオ写真

 雲のステレオ写真を作ってみました。あまり資料的価値は高くないと思いますが,臨場感を楽しんでいただければ良いと思います。

 人がものを立体的に見るには,ちょっとむずかしく説明すると,左右の目で,微妙に視点の「ズレ」のある像をとらえる必要があります。人の左右の目の幅は6cmぐらいで,見たものの前後関係がわかる距離は,おおよそ600m以内と言われています。もし,左右の目が6mぐらい離れていたら,その100倍の距離まで,立体視が可能になるはずです。
 そこで,数十m〜数百m離れた2点で雲を撮影し,それを立体写真に合成すると……みごとに,雲が立体的に浮かび上がります。

 ステレオ画像は「平行法」,つまり,左側の画像を左眼,右側の画像を右眼で見るようにしてください。画像全体の幅が10〜12cmぐらいになるように,ディスプレイを調整してください。ディスプレイ上で見にくかったら,一旦,画像を10〜12cm幅ぐらいのサイズになるようにプリントしてみると良いと思います。


電車を使って,ステレオ撮影

 走っている電車の中から雲を連続撮影して,ステレオ写真に加工してみました。

作例1



作例2



 走っている電車の中から雲を撮影すると,左右の視点が100mぐらい離れた画像が,簡単に手に入ります。
 バシャバシャ撮影して,2枚を選んで,左右を間違えないように位置を合わせて切り出して並べたのが,この写真。
 ちゃんと奥行きのある雲の画像が撮れました。

 走っている車から撮影しても(横の窓から撮ってください),同様のことが出来ます。
 但し,運転している人は撮影をしてはいけませんよ!!


飛行機に乗って,ステレオ撮影

 飛行機の窓から雲を撮影すると,雲を真横から眺めたり,上から見下ろすことも出来ます。

よく発達した積雲。雄大積雲と呼ばれるもので,
もう少し発達すると積乱雲になる大きさです。
このときの飛行高度は6000mぐらい。

雲と同じくらいの高さから撮影。
地上からの撮影よりも,立体感がハッキリしています。

徳之島上空より。
島と一緒に写すと,雲の高さがわかりやすいですね。

奄美大島の近くの,与路島,請島のあたり。
風が島にぶつかって雲が発生するようすがわかります。


画像は今後も追加してゆく予定です。

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