明治神宮探鳥会レポート 〜2006年4月


4月定例探鳥会:2006年4月16日(日)8:30〜12:00
天候:曇時々雨 風:弱 気温:11℃(11時) 湧水温:
参加者32名(うち18歳未満2名)+担当4名

 冷たい雨が時折降ってくる,寒い4月。それでも,30名ほどの参加者。
 花の観察が最盛期なのですが,果たして大丈夫?

 まずは,集合場所近くで,いろいろ観察。メインはウラシマソウかな。ホウチャクソウ,タチツボスミレ,クサイチゴなどの花も一緒に観察。玉砂利の中に,ぽつんと生えたアミガサタケが,ちょっとシュール。アミガサタケは毎年この時期に観察できるのですが,毎年発生する場所が微妙に変わります。

 常緑樹は,4〜5月が落葉の時期。クスノキの紅葉がきれい。カシの仲間,スダジイなども,ぼちぼち落葉が始まっています。その林床には,一面にケヤキの実生が……。でも,これだけ暗い森だと,来月までに,ほとんど枯れてしまうんだろうなぁ……。

 北池も春の装い。シメの声が,冬の名残をとどめています。水の上にはサクラの花びらがたくさん浮かんでいます。これを「花筏(はないかだ)」と呼べば,俳句の春の季語。美しき日本語。

 芝生広場には,春の野草の花が,あちこちに。1つ1つ丹念に,花めぐり。今月は晴れれば50種以上の花が観察できるのですが,雨のため,開花していない花もあり,やや低調。それでも,春の「お花畑」を十分に堪能することが出来ました。雨なので,ツバメがやや低空飛行。

 御苑内は,コナラやクヌギの芽吹きで,淡い緑に霞みます。
 ニオイタチツボスミレ,今年も咲きました。説明の前振りに,「この花が咲くと土下座する人がいるんですよ〜」と言ってから名前を紹介し,「実はこの花は,淡い匂いがしますよ〜」と説明します。……と,地面に這いつくばって匂いを嗅いでみる人が必ずいます……「ほら,土下座が見られた!」(笑)

 今回の探鳥会は,東京都の広報番組の取材が入りました。
 バードウイーク時期に放映する映像の撮影です。
 御協力ありがとうございました。


今月の1枚

参道にアミガサタケが!


【観察した野鳥】
カワウ1,カルガモ3,オオタカ2,キジバト2,コゲラ10,ツバメ5,ヒヨドリ50,コマドリ2,シロハラ1,ツグミ1,ウグイス1,ヤマガラ20,シジュウカラ20,メジロ10,アオジ1,カワラヒワ5,シメ2,スズメ50,ムクドリ3,ハシブトガラス30
(以上20種)
(解散後 アオサギ1,オシドリ2)

【観察した植物】
草の花……セイヨウタンポポ,カントウタンポポ,シロバナタンポポ,ノゲシ,ハルジオン,オニタビラコ,ヤブタビラコ,ニガナ,オオジシバリ,ヘビイチゴ,キランソウ,スミレ,タチツボスミレ,ツボスミレ,ニオイタチツボスミレ,ヒメスミレ,コスミレ,キュウリグサ,ハナイバナ,オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ,ムラサキサギゴケ,トキワハゼ,ミミナグサ,オランダミミナグサ,タネツケバナ,セントウソウ,ムラサキケマン,スズメノヤリ,スズメノカタビラ,ホウチャクソウ,ウラシマソウ,

木の花……ウワミズザクラ,サクラ,クサイチゴ,シロヤマブキ,ヤマブキ,クヌギ,コナラ,イヌシデ,ケヤキ,サツキ,ニワトコ,ヒサカキ,クロガネモチ,アカマツ,

【観察した菌類】
 アミガサタケ,カワラタケ,ウチワタケ,サルノコシカケsp.,キクラゲsp.

【観察した昆虫】
 アオオサムシ,ヨコヅナサシガメ,ウスバカゲロウ幼虫


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