明治神宮探鳥会レポート 〜2005年11月


11月定例探鳥会:2005年11月20日(日)8:30〜12:00
天候:晴 風:やや強 気温:12℃(11時) 湧水温:16.0℃
参加者46名(うち18歳未満5名)+担当4名


 11月下旬と言うのに,紅葉はまだピーク前。カエデの葉はまだ緑色ですが,ケヤキやイチョウはぼちぼち。
 気候もまずまず。参加人数が40人を超えたのは,4月以来のこと。本当に最近,参加人数が少ない。しかも,支部報を見て参加した人は30人ぐらい。Webで情報を得て参加した人も多いけれど,その大部分はこのサイトを見た人。支部の公式ホームページも運用を始めてから半年経ちますが,支部のページを見ても参加動機に繋がらないのが残念……
 最近の印象。明治神宮探鳥会は,支部会員に見放され,非会員に支持される探鳥会になるのだろうか?……それはそれで構わないとは思います。公開イベントである探鳥会が,非会員の参加しやすい形になっていることは良いことです。それに,ひょっとすると,明治神宮探鳥会が気に入った人が,新たに会員になってくださる可能性もあるわけですし。

 それはさておき,観察のほうは,すっかり晩秋モード。ウグイスやアオジなど,明治神宮で冬を越す鳥たちが増えてきました。北池には,オシドリ,マガモ,カルガモ。水面が賑やかになってきました。

 晴天の日は,上昇気流に乗って,タカが飛び立ちます。本日はオオタカとノスリ。これらの猛禽も,明治神宮では,冬場に見る機会の多い鳥たちです。

 植物の観察で目立ったのは,赤いもの。イイギリの実,シロダモの実,マユミの実,ゴンズイの実,ハゼノキの紅葉,サザンカの花。シロダモは,花と実が同時に観察できます。

 昆虫の話題は,ヒメクダマキモドキとヨコヅナサシガメ。
 ヒメクダマキモドキ,探鳥会初記録です。60年近く開催していても,まだ「新発見」「初記録」は,毎年,必ずあります。……もっとも,昆虫の記録を真面目に取るようになったのは,そんなに昔のことではないので……。
 ヨコヅナサシガメ,今年はかなり増えています。南池の近くで100匹以上の越冬幼虫が見つかりました。ヨコヅナサシガメは中国原産の外来昆虫で,今後,明治神宮の生態系にどんな影響を及ぼすのか,分かりません。注意深く動向を見守りたいと思います。


今月の1枚

探鳥会初記録!ヒメクダマキモドキ。


【観察した野鳥】
オシドリ18(雌8雄10),マガモ16(雌7雄9),カルガモ9,オオタカ1,ノスリ1,キジバト2,カワセミ1,コゲラ5,ハクセキレイ2,ヒヨドリ50,モズ1,シロハラ1,ウグイス3,ヤマガラ3,シジュウカラ10,メジロ5,アオジ2,カワラヒワ4,スズメ10,ハシブトガラス50
(以上20種)
 参考記録 ルリビタキ

【観察した植物】
花……キツネノマゴ,カタバミ,ウリクサ,トキワハゼ,ハキダメギク,タネツケバナ,シロダモ,サザンカ,ヤツデ

木の実,草の実……チヂミザサ,コナラ,シラカシ,アカガシ,アラカシ,スダジイ,マテバシイ,エゴノキ,ミズキ,ケヤキ,イヌシデ,イイギリ,ムクノキ,ミズヒキソウ,シロダモ,サイカチ,イロハカエデ,ヒサカキ,ムラサキシキブ,ゴンズイ,マユミ

キノコ・菌類(同定できたものだけ)……ウチワタケ,カワラタケヒイロタケ,コフキサルノコシカケ,ホコリタケ

【観察した昆虫】
アキアカネ,アオクサカメムシ,エサキモンキツノカメムシヨコヅナサシガメ,ヤマトクサカゲロウ,ヒメクダマキモドキ,カネタタキ,

【その他観察したもの】
ジョロウグモ,ギンメッキゴミグモ


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