明治神宮探鳥会レポート 〜2005年10月


10月定例探鳥会:2005年10月16日(日)8:30〜11:50
天候:雨 風:弱 気温:19℃(11時) 湧水温:17.0℃
参加者17名(うち18歳未満1名)+担当5名


 朝から雨。天気は回復基調との予報でしたが,結局,探鳥会終了時まで雨でした。そんな天気なのに,ぽつぽつと人が集まってくる……この程度の雨なら,とりあえず森の中の滞在時間を長く取れば,結構大丈夫なので,予定通りの開催としました。

 今年の秋は気温が高く,10月になってもセミの声を聞くような状況。気温の高さ+雨降り,と言うことで,キノコのチェックです。今月,目立ったのは,腹菌類。ノウタケ,ホコリタケ,フクロツチガキなど,きのこ(胞子体)の中に胞子が成熟し,キノコに穴が開く(ないしは破れる)ことで,どっさりと胞子を出すやつです。

 北池には,マガモが到着。冬鳥第一陣,と言ったところか……。雄2羽でしたが,まだ換羽中で,きれいな羽色になり切れていないので,意外と地味で目立たない。

 エゴノキの実は,半分ぐらい落ちていました。それを狙って,ヤマガラが頻繁に出入りしています。貯食中だったようです。
 西参道のカエデの葉がかなり食われていました。よく探すと,あちこちに,丸々と太ったオオミズアオの幼虫! あんなに大きいのに,カエデの葉の中では目立ちません。保護色と擬態のお手本のような芋虫です。

 7月の探鳥会のときに見つけた,ニホンヤモリの卵。9月の探鳥会のときは,まだ孵化していなかったのですが,今月,チェックしたところ,しっかり全部孵化していました。

 樹液に出入りしているのは,オオスズメバチ。よく見ると,コクワガタも。コクワガタは成虫で越冬できるので,この個体は来年まで生き延びるでしょうか?


今月の1枚

丸々と太ったオオミズアオの幼虫。


【観察した野鳥】
カワウ1,ゴイサギ1(若),マガモ2(雄2),キジバト1,コゲラ15,ハクセキレイ1,ヒヨドリ50,ヤマガラ10,シジュウカラ10,メジロ10,スズメ30,ハシブトガラス20
(以上12種)


【観察した植物】
野草の花……キツネノマゴ,カタバミ,チヂミザサ,オオイヌタデ,ウリクサ,トキワハゼ,ハキダメギク

木の実,草の実……クヌギ,コナラ,シラカシ,アカガシ,アラカシ,イチイガシ,スダジイ,ツブラジイ,マテバシイ,トチノキ,エゴノキ,ミズキ,ケヤキ,イヌシデ,イイギリ,ムクノキ,イヌビワ,ミズヒキソウ,カゼクサ,

キノコ・菌類(同定できたものだけ)……ウチワタケ,カワラタケ,ハナオチバタケ,ハリガネオチバタケ,ノウタケ,ホコリタケ,ヒメホコリ,フクロツチガキ,ムラサキナギナタタケ,ドクベニタケ,ビョウタケ,ヒラタケの仲間……

【観察した昆虫】
コカマキリ,ハラビロカマキリ,エンマコオロギ,ツヅレサセコオロギ,オカメコオロギ(モリオカメ),アオマツムシ,マダラスズ,シバスズ,カネタタキ,オオスズメバチ,コクワガタ,クサギカメムシ,ヨコヅナサシガメ,アオバハゴロモ,アキアカネ,オオミズアオ幼虫……


【その他観察したもの】
ジョロウグモ,ギンメッキゴミグモ


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