明治神宮探鳥会レポート 〜2005年9月


9月定例探鳥会:2005年9月18日(日)8:30〜12:00
天候:晴 風:弱 気温:27℃(11時) 湧水温:
参加者30名(うち18歳未満1名)+担当6名


 残暑。
 まだセミの声の残る神宮の森にも,少しずつ,秋がやってきています。経験的に,8月より9月のほうが,蚊に刺される確率が高いので,虫除けをしっかり準備して,スタート。

 敬老の日が第三月曜日になった影響で,9月の探鳥会は,毎度,3連休の真ん中になってしまいます。7月もそうなのですが,7月は小学生の夏休みの関係もあって,それほど影響していませんが,9月の探鳥会の参加人数の減少が目立っています。そうでなくても,探鳥会全体の参加人数がジリ貧なのも事実なんですが……。

 森の中に入って聞こえる音。
 ヤマガラの家族の鳴き交わす声。
 ちょっとピッチの遅くなった,セミの鳴き声。
 アオマツムシとオカメコオロギの声。

 ……ここでは,音の主役は,自然の音。遠くに車の音が聞こえていますが,気になるほどではありません。都心で自然の音をあれこれと堪能出来るのは,かなり贅沢なことなのかも知れません。

 北池には,ひっそりと,ゴイサギの若鳥。これは先月見た個体と同じかな? 今月の北池の主役は,トンボ。水面上にはアキアカネ,ナツアカネ,ノシメトンボ。水辺にシオカラトンボ,芝生広場にはウスバキトンボ,芝生の間を飛ぶアジアイトトンボ……見事に住み分けています。

 芝生広場には,コオロギやバッタも。クルマバッタが見つかりました。明治神宮では,かなり珍しい観察記録です。

 カラスザンショウの木にクロアゲハの終齢幼虫。なかなか大きな幼虫でしたが,時期的にちょっと遅いから,これは蛹で越冬して,来春,羽化するかな?

 ニホンヤモリの卵,まだ孵化していません。7月に産卵を確認しているので,既に約2ヶ月。そろそろ孵化時期のはず。

 渡り鳥関係の話題としては,ツバメが既に旅立っていたこと,渡りの途中のキビタキが観察できたこと。ヒタキ類の秋の渡りは,ほとんど鳴かないので,なかなか見つけにくいのですが,もう,渡りが始まっていたんですね。

 イボタガの幼虫を集団で襲うヨコヅナサシガメの幼虫。なかなかの迫力。ヨコヅナサシガメは外来種なので,今後の生態系への影響も,ちょっと心配。



今月の1枚

クルマバッタ。ひさびさの観察記録。


【観察した野鳥】
ゴイサギ1(若),キジバト2,コゲラ5,ヒヨドリ2,キビタキ(雌タイプ2),ヤマガラ20,シジュウカラ20,メジロ10,スズメ30,ムクドリ2,ハシブトガラス50
(以上11種)
(番外:ドバト1)

【観察した植物】
野草の花……ツルボ,キツネノマゴ,カタバミ,チヂミザサ,メドハギ,コニシキソウ,オオイヌタデ,ウリクサ,ハキダメギク

木の実……クヌギ,コナラ,シラカシ,アカガシ,アラカシ,イチイガシ,スダジイ,ツブラジイ,マテバシイ,トチノキ,エゴノキ,ミズキ,ケヤキ,イヌシデ,

キノコ・菌類(同定できたものだけ)……ウチワタケ,ハリガネオチバタケ,ノウタケ,タアmゴタケ,アイタケ,シロハツ,ドクベニタケ,カアラタケ,ビョウタケ,イタチタケ?……

【観察した昆虫】
鱗翅目……ヤマトシジミ,キチョウ,アオスジアゲハ,クロアゲハ(幼虫),イチモンジセセリ,サトキマダラヒカゲ
蜻蛉目……シオカラトンボ,コシアキトンボ,ウスバキトンボ,ナツアカネ,アキアカネ,ノシメトンボ,リスアカネ,アジアイトトンボ,オニヤンマ,ギンヤンマ
半翅目……ミンミゼミ,アブラゼミ,ツクツクボウシ,アオバハゴロモ,アミガサハゴロモ,アカスジキンカメムシ,ヨコヅナサシガメ,アメンボ
直翅目……エンマコオロギ,ツヅレサセコオロギ,オカメコオロギ(モリオカメ),クサヒバリ,カネタタキ,アオマツムシ,シバスズ,マダラスズ,ササキリ,クビキリギス,ツユムシ,オンブバッタ,クルマバッタ,トビナナフシ
その他昆虫類……オオヒラタシデムシ,クロウリハムシ,オオスズメバチ,ニホンミツバチ,ツチバチsp.


【その他観察したもの】
ニホンヤモリの卵,ミシシッピアカミミガメ,イシガメ,クサガメ,スッポン,ヒバカリ,ザトウムシ,ジョロウグモ,ギンメッキゴミグモ


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