明治神宮探鳥会レポート 〜2005年4月


4月定例探鳥会:2005年4月17日(日)8:30〜12:00
天候:晴 風:弱 気温:25℃(11時) 湧水温:
参加者51名(うち18歳未満3名)+担当5名


 初夏を思わせるような気温。春の花もいろいろ期待出来そうな好天です。
 春の明治神宮探鳥会は,とにかく植物の観察が面白い!特に4月は,例年,野鳥の種類数に比べ,花の種類数のほうが遥かに多い。これを見逃す手はありません。「探鳥会で花の観察?」……そう言うツッコミは無しですよ。旬の自然を,きちんと御案内するのが,明治神宮探鳥会。花を見捨てて鳥を追いかけていたりしたら,この時期の自然観察の楽しみを半分以上捨てているようなもの。耳は鳥のさえずりに,目は足元の花に。盛りだくさんの観察会のスタートです。

 さっそく,集合場所付近で,タチツボスミレ,ウラシマソウ,キランソウなど,あっという間に10種類ぐらい,花を観察。シジュウカラ,ヤマガラ,メジロのさえずりが,心地よいBGMとなって,森に響きます。

 北池周辺は,落葉樹が多く,ちょうど新芽の萌え出る時期。良く見ると,木々にも花がたくさん。風媒花は花が目立たないので,双眼鏡でチェック。

 ビロードツリアブを発見。スミレの咲く時期にしか成虫が飛ばない,春限定の虫です。もうひとつ,この時期にしか見られない虫,ツマキチョウが飛んでいるのも確認しました。
 チラッと見かけたアゲハも「春型」,成虫で越冬していたチョウ……ルリタテハやキチョウなども,春らしさを盛り上げてくれます。

 キノコにも「春限定品」があります。今月は,トガリアミガサタケを観察。

 さらに,御苑内でホソミオツネントンボも発見。冬の間は薄茶色で,枯れ草のような色をしてますが,春と共に,水色っぽくなってきます。

 今月は,春らしいものがいろいろ見つかりました。でも,予想以上に暑かった……。


今月の1枚

ニオイタチツボスミレ。
明治神宮では少数派ですが,さりげなく咲いています。


【観察した野鳥】
カワウ1,カルガモ2,コガモ2(雌1雄1),オオタカ1,キジバト2,アオゲラ1,コゲラ15,ツバメ3,ヒヨドリ10,ジョウビタキ1,ツグミ20,ヤマガラ20,シジュウカラ30,メジロ40,アオジ5,カワラヒワ2,シメ20,スズメ20,ムクドリ10,ハシブトガラス30
(以上20種)
(番外ドバト1,ワカケホンセイインコ2)

【観察した植物】
野草の花……セントウソウ,ウラシマソウ,ホウチャクソウ,キランソウ,カラスノエンドウ,ヤエムグラ,カタバミ,ヒメスミレ,タチツボスミレ,ツボスミレ,コスミレ,スミレ,ニオイタチツボスミレ,キュウリグサ,ヘラオオバコ,タネツケバナ,ナズナ,オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ,ムラサキサギゴケ,トキワハゼ,スズメノカタビラ,スズメノヤリ,シュンラン,オニタビラコ,ヤブタビラコ,ハルジオン,ノゲシ,カントウタンポポ,セイヨウタンポポ,シロバナタンポポ,オオジシバリ,ニガナ,ノボロギク,ハハコグサ,チチコグサ,チチコグサモドキ,ウラジロチチコグサ,オランダミミナグサ,ミミナグサ,

木の花……ヒサカキ,クサイチゴ,アオキ,ケヤキ,イヌシデ,サクラ,ウワミズザクラ,モチノキ,ヤブツバキ,ニワトコ,イロハカエデ,アカマツ,エノキ,ムクノキ,コウゾ,クヌギ,コナラ,ヤマブキ,ヤマツツジ,

【観察した昆虫】
キチョウ,モンキチョウ,ツマキチョウ,ナミアゲハ,クロアゲハ,ルリタテハ,ビロードツリアブ,クマバチ,ミツバチ,ニッポンヒゲナガハナバチ,アオオサムシ,アメンボ,ホソミオツネントンボ


【その他観察したもの】
トガリアミガサタケ,キクラゲ,カワラタケ,スエヒロタケ,メダカ


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