明治神宮探鳥会レポート 〜2005年2月


2月定例探鳥会:2005年2月20日(日)8:30〜12:00
天候:雨のち曇 風:弱 気温:8℃(11時) 湧水温:
参加者57名(うち18歳未満4名)+担当5名


 天気予報が外れて,朝から怪しい天気。集合時刻頃には雨も降り出してしまい,先行きが心配になります。
 しかし,参加者はしっかり集まっていますので,雨がひどくなったら早めに切り上げる約束でスタート。

 幸い,雨もそれほどひどくはなく,まぁまぁ歩ける状態。防水性の無い双眼鏡には厳しいかな。暗い森の中では,ヤマガラが目立っています。
 北池に出る頃には,雨もほぼ上がり,鳥の動きも活発になります。でも,森と芝生の境い目は,いろいろな鳥が観察できるポイント。今日はシメとカワラヒワが多く,けっこう賑やか。しかし,池のオシドリは少なめ。

 再び小雨。雨を避けるように,森の中を進むことに。ヒノキの幹に,成虫で越冬中のエサキモンキツノカメムシ。悪天候で薄暗い日でも,背中のベージュ色のハートマークが目立っています。本殿近くの灯篭にあったアオスジアゲハの蛹も,無事に年を越して,まだしっかり残っていました。西参道側で,正面の表参道より人通りが少ないとは言っても,この蛹の前を,初詣の参拝客が何十万人と通ったのでしょうから,「よくがんばった!」と,思わず言いたくなりました。

 御苑内では,ルリビタキやヤマガラに餌付けをして撮影しているカメラマンが常駐中。トラブルの無いように,気を遣います。探鳥会では餌付けを推奨していないので,ここで参加者が,餌付けに魅力を感じてしまうのは,良く無いことなのですが,とりあえずは余計なトラブルを起こさないことが第一。……と思いつつ,良く見ると,その餌付け場にソウシチョウが出入りしている!明治神宮探鳥会で,これだけしっかり確認したのは初めてのこと。しかも,人に良く慣れているし……。
 ソウシチョウは外来種ですが,今,国内の各地で,ウグイスと生態的地位が近いために,競争が起こっています。このままソウシチョウが増えると,ウグイスがいなくなってしまう危険もあるかも知れません。日本固有の生態系を守るためにも,早急な対策が望まれます。

 解散時刻頃には,雨も上がっていて,空も明るくなってきました。


今月の1枚

これがソウシチョウ。
今後,問題になりそうな外来生物です。


【観察した野鳥】
カワウ2,オシドリ23(雌10雄13),マガモ2(雌1雄1),カルガモ5,キジバト10,コゲラ10,ハクセキレイ2,ヒヨドリ20,ルリビタキ2(雌タイプ1雄1),シロハラ3,ツグミ6,ウグイス1,ヤマガラ20,シジュウカラ20,メジロ10,アオジ3,カワラヒワ20,シメ20,スズメ20,ムクドリ2,カケス1,ハシブトガラス50
(以上22種)
参考記録(集合前/解散後の記録など)……オオタカ1,キクイタダキ2
(番外ワカケホンセイインコ5,ソウシチョウ2)

【観察した植物】
冬芽……イヌシデ,イヌコリヤナギ(蕾も),ニワトコ(蕾も),ミズキ,ムラサキシキブ,

【その他観察したもの】
ヤドリギ,エサキモンキツノカメムシ


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