明治神宮探鳥会レポート 〜2004年9月


9月定例探鳥会:2004年9月19日(日)8:30〜11:20
天候:晴 風:強 気温:30℃(11時) 湧水温:
参加者35名(うち18歳未満3名)+担当6名


 「暑さ寒さも彼岸まで」……のつもりが,最高気温30℃。なかなか涼しくなりませんね。
 9月の探鳥会は,鳥をたくさん見たい人は干潟に行っているのでしょうか,ここ数年,参加人数が少なくなっています。実はこの時期,夏のものと秋のものが両方見られて,ちょっとお得なのですが……。

 暑いので,虫が元気です。セミもまだ鳴いています。一方,秋の虫の代表選手,コオロギ類,キリギリス類,バッタ類がもたくさん。ちょっと珍しいところでは,都会では少ないササキリや,ウスイロササキリの褐色型(スタッフも,初めて見た…)など。チョウも,夏と秋の端境期で,アゲハの仲間がいたり,成虫越冬するルリタテハ,ムラサキシジミ,ウラギンシジミが見られたり。

 野鳥も端境期。ツバメはもういません。渡りの途中のキビタキの声が聞こえました。先月,小さな雛だったカルガモの子は,もう,親とほとんど変わらない大きさに育ちました。オオタカの若鳥も現れています。

 この1週間ほどの好天続きで,キノコ類は少なめ。

 清正井がほとんど涸れていました!7〜8月の晴天続きの影響でしょうか。9月上旬から湧水量が減ってしまったそうです。森の保水力も,この夏の猛暑には耐えられなかったのか?いずれにしても,9月の降雨の効果が出てくるには,森の保水効果によるタイムラグがあるので,もう少し時間がかかりそうです。

 7月,8月と観察していたヤモリの卵,ついに孵化して空になっていました。
 その近くで,アオダイショウの幼蛇を見かけました。


今月の1枚

メドハギ。足元の,小さな秋。


【観察した野鳥】
カルガモ2,オオタカ1,キジバト1,コゲラ1,ヒヨドリ3,キビタキ2,ヤマガラ20,シジュウカラ10,メジロ30,スズメ10,ハシブトガラス30
(以上11種)

【観察した植物】
花……ヤブカラシ,ツルボ,キツネノマゴ,ウリクサ,ツユクサ,チカラシバ,チヂミザサ,カタバミ,ヤハズソウ,メドハギ,ミズヒキソウ,オオイヌタデ,ボントクタデ,ハシカグサ,ハキダメギク,ヒヨドリバナ,

果実,種子……ムクノキ,イチョウ,イイギリ,イヌビワ,マテバシイ,スダジイ,ツブラジイ,コナラ,シラカシ,アカガシ,クヌギ,トチノキ,ヨウシュヤマゴボウ,ヘクソカズラ,エノコログサ,カゼクサ,ヤブミョウガ,

【観察した菌類】
コフキサルノコシカケ,ウチワタケ,カワラタケ,ツルタケ,シロハツモドキ,テングタケ,ドクベニタケ,ノウタケ,イグチ科が数種類,キシメジ科の不明菌,


【観察した昆虫】
半翅目……アブラゼミ,ミンミンゼミ,ツクツクボウシ,アオバハゴロモ,アカスジキンカメムシ
鱗翅目……イチモンジセセリ,アオスジアゲハ,クロアゲハ,モンシロチョウ,キチョウ,ムラサキシジミ,ウラギンシジミ,ヤマトシジミ,ヒメジャノメ,ルリタテハ,オオスカシバ
蜻蛉目……ウスバキトンボ,シオカラトンボ,ナツアカネ,アキアカネ
直翅目……エンマコオロギ,ツヅレサセコオロギ,オカメコオロギ,アオマツムシ,カネタタキ,マダラスズ,シバスズ,クサヒバリ,ササキリ,ウスイロササキリ(緑色型/褐色型),クダマキモドキ,オンブバッタ,ショウリョウバッタ,トノサマバッタ
その他……オオスズメバチ,ホソアシナガバチ,ウスバカゲロウ幼虫(アリジゴク),キアシナガバチの巣

【その他観察したもの】
アオダイショウの幼蛇,ニホンヤモリの卵の殻


→資料室にもどる
→Home