明治神宮探鳥会レポート 〜2004年8月


8月定例探鳥会:2004年8月15日(日)8:30〜11:30
天候:雨 風:弱 気温:20℃(11時) 湧水温:
参加者8名(うち18歳未満3名)+担当5名


 東京では連続40日の真夏日でしたが,その記録が途切れた日曜日。涼しいと言うより,肌寒ささえ感じる雨になってしまいました。そんな中,酔狂な…もとい,熱心な人たちが総計13人。夏の雨に打たれながら,静かな境内を歩きます。

 とは言うものの,セミの声もします。なんと,羽化に失敗したクマゼミが見つかりました。ここででクマゼミが繁殖している,動かぬ証拠です。クマゼミは明治神宮,代々木公園エリアでは,すっかり定着してしまったようです。もともとは代々木公園を建設する際に植えた木の根に,クマゼミの幼虫がついていたのではないかと言われていますが,代々木公園も開園30周年。クマゼミも毎年確実に羽化し,鳴いています。

 スズメの若鳥の群れが目立ちます。この時期なら,今年3回目の巣立ち時期を向かえたスズメの夫婦もいることでしょう。雨の中,あまり人を警戒する様子もなく,参道で採餌していました。

 南池で,カルガモの子連れも観察。でも,雛は1羽だけ。明治神宮も,子育てには厳しい環境なんでしょうかね。

 少し弱ってきたコナラの木に,カブトムシ。天気が悪くて暗いせいなのか,夜行性のカブトムシが昼間に樹液を舐めていました。 「弱って枯れそうだから切っちゃえ!」と言うふうにして樹木を管理していると,カブトムシには不利な環境になってしまうんですね。そう言う意味では,明治神宮は,一般の都市公園よりも,人と昆虫たちとの共生が,上手く行っているのだと思います。


今月の1枚

カルガモ。雛が1羽しかいないけど,かわいいですね。


【観察した野鳥】
ゴイサギ1,カルガモ2,キジバト1,カワセミ1,コゲラ3,ツバメ5,ヒヨドリ10,ヤマガラ10,シジュウカラ3,メジロ3,スズメ50,ハシブトガラス10
(以上10種)
番外ドバト30

【観察した植物】
キツネノマゴ,ウリクサ,ツユクサ,キツネノカミソリ,コナラ,

【観察した菌類】
ウチワタケ,カワラタケ,スエヒロタケ

【観察した昆虫】
半翅目……アブラゼミ,ミンミンゼミ,クマゼミ,アオバハゴロモ,アカスジキンカメムシ
鱗翅目……オオミズアオ,イチモンジセセリ
甲虫……カブトムシ,ミヤマカミキリ,ハイイロチョッキリが産卵した跡
直翅目……オンブバッタ,マダラスズ,シバスズ,カネタタキ,クダマキモドキ
その他……ウスバカゲロウ幼虫(アリジゴク)

【その他観察したもの】
ニホンヤモリの卵


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