明治神宮探鳥会レポート 〜2004年3月


3月定例探鳥会:2004年3月21日(日)8:30〜12:00
天候:晴 風:弱 気温:12℃(11時) 湧水温:
参加者53名(うち18歳未満8名)+担当5名


 お彼岸の日曜日。雨上がりで,天気はまずまずでしたが,気温はやや低め。今年は春の花の開花が早めなので,今月から植物観察に時間を多めに取ることにします。

 気温が低めで,虫はあまり動いていませんが,日差しを浴びて,次々と花が開いてきます。早春の花が中心で,花の位置もまだ低いものが多い印象。地面を触ってみると暖かく,顔の高さよりも地面すれすれの所の気温のほうが高いことが分かります。花は,この気温の高いゾーンに集中していたわけです。

 冬鳥の北帰行はもう始まっていて,オシドリも数が減っています。でも,まだ,かなりの種類が残っていて,冬鳥の観察も十分に出来ました。クロジが姿を見せたのはちょっと珍しい。クロジは例年,越冬しているらしいのですが,探鳥会ではなかなか見つかりません。

 ミズキの芽が膨らんで,鮮やかな赤い色に。枝も赤いですね。折れた枝の先から,水がどんどん滴り落ちてきます。まだ葉を伸ばす前ですが,もう活動を始め,活発に水を吸い上げている様子が,良く分かります。まさに名前の通り,水の木です。

 シュンラン,今年はかなり盗掘に遭っています。一方,アマナはまずまず,残っていました。山野草ファンに人気の高い植物は,毎年,「今年は大丈夫かな」と心配しながらの観察です。エビネは30年ぐらい前に絶滅しています。
 菖蒲田の近くに,カタクリを植えてありました。ちょっと,わざとらしいなぁ……。

 自然愛好家は自然環境にやさしくなくてはいけませんね。



今月の1枚

コゲラが巣穴を掘っていました!


【観察した野鳥】
カワウ1,オシドリ34(雌14雄20),マガモ2(雌1雄1),ノスリ1,キジバト5,コゲラ10,ヒヨドリ20,ルリビタキ雌型1,ジョウビタキ雄1,シロハラ2,ツグミ2,ウグイス4,ヤマガラ15,シジュウカラ30,メジロ20,アオジ1,クロジ2,カワラヒワ12,シメ2,スズメ10,ムクドリ10,カケス3,ハシブトガラス50
(以上23種)


【観察した植物】
野草の花……コスミレ,タチツボスミレ,ツボスミレ,ニオイタチツボスミレ,セントウソウ,オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ,トキワハゼ,ムラサキサギゴケ,キランソウ,キュウリグサ,ニガナ,オオジシバリ,セイヨウタンポポ,オニタビラコ,タネツケバナ,コハコベ,ヘビイチゴ,スズメノカタビラ,スズメノヤリ,アマナ,シュンラン,

木の花……イヌコリヤナギ,サクラ,クヌギ,ヒサカキ,ニワトコ,クサイチゴ,ヤブツバキ,コブシ,イロハカエデ,イヌシデ

その他観察した植物……ミズキ,セリ,ノビル,ヤブカンゾウ,ヤドリギ

【その他観察したもの】
ムラサキシジミ,ニホンヤモリの卵の殻


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