明治神宮探鳥会レポート 〜2003年12月


12定例探鳥会:2003年12月21日(日)8:30〜12:00
天候:快晴 風:弱 気温:9℃(11時) 湧水温:
参加者50名(うち18歳未満6名)+担当6名


 最近,新聞等のメディアで探鳥会が紹介されることが多くなり,今回も毎日新聞を見て参加した人がちらほら。参加者の総数は減少傾向にあるので,新しい参加者が増えるのはありがたいことです。

 御苑の工事が延長となり,今月も変則ルートで観察。御苑内の自然環境がどのように変わっているのか,ちょっと心配でもあり……。

 いよいよ冬本番。冬鳥シーズンも本番。北池には50羽近いオシドリが来ていました。例年,オシドリはオスがメスの2倍ぐらいの数になります。オスのほうが生存率が低いために,たくさん生まれると言う話もありますが,どうなんでしょうか? いずれにしても,激しいメスの争奪戦が始まっていました。他にカモ類は,マガモ,カルガモ,コガモ,キンクロハジロ。コガモは最近,珍しい。30年前はたくさん,明治神宮で越冬していたのですが…。キンクロハジロは11月,12月に,時折観察されますが,たまたま,どこかの越冬地から迷い込んだものである可能性が高く,皇居周辺や上野,浮間などに大きな群れがいますから,1月になると,大抵は明治神宮から姿を消します。池ではカワセミも観察。


 冬の植物観察は,落ち葉,冬芽,葉痕。サクラ(ソメイヨシノ)の冬芽は,大き目の芽と小さ目の芽があります。大きいのが花芽。2月になると,もっと大きくなるはず。落葉樹は大体,葉を落とし切っていますが,コナラの枯れ葉は,しばらく木についていて,木枯らしと共に少しずつ落ちます。ドングリを落とすのは早いのに,葉を落とすのは最後のほうなんですね。暖かい場所では,カエデの紅葉が,ちょっぴり残っていました。ヒサカキは,実とつぼみが同居。3月の探鳥会では,花が見られるかな……。

 お正月前の明治神宮は,静かで鳥も多く,ちょっとした穴場です。


今月の1枚

オシドリ。木の枝に止まるカモはあまり多くありません。
森の水辺に住むカモらしい習性です。


【観察した野鳥】
オシドリ48(雌15雄33),マガモ7(雌3雄4),カルガモ2,コガモ雌1,キンクロハジロ雌1,オオタカ1,キジバト10,カワセミ1,コゲラ5,ハクセキレイ6,ヒヨドリ30,モズ1,ルリビタキ2(雌型1雄1),ジョウビタキ2(雌1雄1),アカハラ1,シロハラ3,ツグミ1,ウグイス2,ヤマガラ6,シジュウカラ20,メジロ20,カシラダカ2,アオジ1,カワラヒワ10,シメ10,スズメ30,ムクドリ2,ハシブトガラス50
(以上28種)
番外 ドバト20  


【観察した植物】
花……イヌコリヤナギ,サザンカ,
木の実……コナラ,シラカシ,クヌギ,マテバシイ,ケヤキ,サイカチ,イヌシデ,エゴノキ,アオキ,ヒサカキ,イイギリ
その他観察した植物……サクラ,カラスザンショウ,カツラ,シロダモ,セリ,ノビル,ゲンノショウコ


【その他観察したもの】
アオクサカメムシ,ヤマトクサカゲロウ,


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