明治神宮探鳥会レポート 〜2003年8月


8定例探鳥会:2003年8月17日(日)8:30〜12:00
天候:曇 風:弱 気温:22℃(11時) 湧水温:15.0℃
参加者22名(うち18歳未満2名)+担当7名


 雨の予報の中,辛うじて雨の止み間となった半日。お盆休みでもあり,天気も怪しかったので,人出はこんなもんかな……。こういう日に限って,面白い発見があったりすると言う,「明治神宮の法則」。なぜかこういう日に限って,担当者も全員出席しているし……。

 湿った森の中には,あちこちでコウガイビルが……。比較的良く見かけるオオミスジコウガイビルに加え,クロイコウガイビルも発見。ニョロニョロ系が苦手に人は大変だったかも。コウガイビルはヒルの仲間ではなく,プラナリアの仲間で,人に危害を与えたりしないですから,ご安心を。それにしても,都心部ではオオミスジコウガイビルが多いですが,かれらは外来種だと言う説もあり,実は結構「都会派」なのかも知れません。……しかし,どうやって日本に渡ってきたの?

 湿度の高さは菌類には有利。リストに上がったキノコの他,同定出来なかったものも多数あります。変形菌もいくつか。

 気温が低くて,虫は低調。でも,セミの声が次第に増えてきて,ちょっとだけ夏らしく……。お昼前には空が少し暗くなり,それと共にヒグラシが鳴き出しました。ヒグラシは薄暮時に鳴くセミですから,明るさに正直なんですね。

 鳥はなおさら低調。でも,繁殖を終えたシジュウカラやメジロ,コゲラなどが,既に混群らしきものを作って森の中を集団移動していました。……こんなところにも,秋の気配。

 8月の探鳥会なのに,汗もかかずに快適な気温……でも,ちょっと物足りない。
 やっぱり,夏は暑くなくっちゃ。


今月の1枚

クロノボリリュウタケ。夏のキノコ。


【観察した野鳥】
キジバト1,コゲラ10,ツバメ10+,ヒヨドリ10,ヤマガラ15,シジュウカラ10,メジロ30,スズメ20,ハシブトガラス30
(以上9種)
番外ドバト5


【観察した植物】
花……キツネノマゴ,ヤマノイモ,ノゲシ,オオジシバリ,ヘクソカズラ,ヤブカラシ,ヘラオオバコ,ヤブミョウガ,ツルボ,イヌタデ,ツユクサ,ヒヨドリバナ
その他……ムカゴイラクサ,カジノキ,ゴンズイ,エゴノキ,スダジイ,カツラ

キノコ,変形菌……カワラタケ,ウチワタケ,スエヒロタケ,ハリガネオチバタケ,スジオチバタケ,ビョウタケ,ツルタケ,モミジウロコタケ,ドクツルタケ,フクロツチガキ,マンネンタケ,クロノボリリュウタケ,イヌセンボンタケ,ツノホコリ,ダテホコリ,ムラサキサカズキホコリ


【観察した昆虫】
チョウ……モンシロチョウ,クロアゲハ,アオスジアゲハ,サトキマダラヒカゲ,ヤマトシジミ

甲虫……オオヒラタシデムシ,トウキョウヒメハンミョウ,キイロテントウ,ナミテントウ,ムーアシロホシテントウ,オオマルクビゴミムシ,エゴツルクビオトシブミ,マメコガネ,

トンボ……コシアキトンボ,ウスバキトンボ
直翅目……モリオカメ,ツヅレサセコオロギ,マダラスズ,シバスズ,ハヤシノウマオイ,クダマキモドキ,ササキリ,オンブバッタ

半翅目……ニイニイゼミ,アブラゼミ,ミンミンゼミ,ヒグラシ,ツクツクボウシ,アオバハゴロモ,アカスジキンカメムシ,アミガサハゴロモ,マルカメムシ,エサキモンキツノカメムシ,アメンボ

その他……コガタスズメバチ,オオスズメバチ

【観察したクモ】
ギンメッキゴミグモ,ワカバグモ,ジョロウグモ,ネコハエトリ,

【その他観察したもの】
ニホンヤモリの卵,オオミスジコウガイビル,クロイコウガイビル,ザトウムシ


→資料室にもどる
→Home