明治神宮探鳥会レポート 〜2003年2月


2月定例探鳥会:2003年2月16日(日)8:30〜11:20
天候:雨 風:無 気温:6℃(11時) 湧水温:15.5℃
参加者31名(うち18歳未満5名)+担当3名


 集合時刻を過ぎた頃から雨。冷たい雨の降る1日となりました。
 雨を避けつつ,森の中を中心に歩きます。常緑樹の茂るエリアは雨よけには良いのですが,暗くて大変……。
 鳥の声も姿も少ない中,ところどころ,さえずりが聞こえます。シジュウカラとヤマガラ。メジロも,もう少ししたら,さえずり始めるかな。先月は10〜30羽の群れを作っていた彼らも,あまり大きな集団が見られません。縄張り争いが始まっているようです。もう,繁殖活動が始まっているのですね。一方,キジバトはまだ小集団で行動しています。

 池のオシドリも,あまり水面に出てきません。一見,派手な色に見える羽色も,森の落ち葉の中に入ると,意外と目立たない。赤茶色系の同系色なんですね。

 今シーズンは小鳥類が目立ちますが,今月もアトリの群れに会いました。明治神宮でひと冬越したようです。他に,カワラヒワやシメも目立ちます。……って,みんな,アトリ科の鳥ですね。植物の種子を主食にする彼らにとっては,比較的餌が豊富なのでしょう。一方,先月まで見られたモズは,今月は見つかりません。明治神宮では例年,モズは年を越した頃に姿を消すのですが,餌の量と関係しているような気がします。肉食性のモズにとって,明治神宮の環境は,どんな風に見えているのでしょう。

 イヌコリヤナギの冬芽。先月観察したときに比べると,もりもり成長している感じ。ミズキの枝先や冬芽も,赤い色がだんだん鮮やかになってきました。春はもうすぐ!

 清正井の湧水温は気温よりも10℃近く高い!うっすらと湯気が上がり,まるで温泉のような雰囲気。手を水に浸すと,ちょっとだけ暖かさすら感じます。


今月の1枚

イヌシデの花芽。
もう,こんなに膨らんでいます!


【観察した野鳥】
オシドリ37(雌16雄21),マガモ10(雌3雄7),キジバト15,かわせみ3,コゲラ3,キセキレイ1,ハクセキレイ2,ヒヨドリ5,シロハラ1,ツグミ3,ウグイス2,ヤマガラ6,シジュウカラ5,メジロ5,アオジ1,アトリ30,カワラヒワ20,シメ15,スズメ30,ムクドリ11,ハシブトガラス20
(以上21種)


【観察した植物】
花……タネツケバナ
冬芽……サクラ,カラスザンショウ,ミズキ,エノキ,イヌシデ,イヌコリヤナ
ギ,ニワトコ,……
キノコ……カワラタケ,スエヒロタケ,コフキサルノコシカケ
その他……ヤドリギ,サイカチの実,……


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