明治神宮探鳥会レポート 〜2002年10月


10月定例探鳥会:2002年10月20日(日)8:30〜11:30
天候:曇時々雨 気温:17℃(11時) 湧水温:17.0℃
参加者27名(うち18歳未満4名)+担当6名

 天気予報は雨。3ヶ月連続で雨にたたられる羽目に…。しかし,集合時刻には雨が上がり,観察中もときどき小雨が降る程度で,観察にはあまり支障はありませんでした。参加者が少なかった分,じっくりと掘り下げて観察できたようです。

 オシドリは既に到着しているのですが,今日は北池にも南池にもいません(東池に集まっていた……)。来月以降,期待しましょう。そのほか,冬鳥に関しては,まだ,ほとんど見かけません。しかし,シジュウカラやメジロなどが,次第に大きな群れを作り始めています。真冬には,カラ類とメジロ,コゲラも混ざり,「混成部隊」となって移動する様子が観察されますが,だんだん,これらの小鳥たちの行動パターンも,冬に近づきつつあります。

 雨の止み間に飛び出したのはウラギンシジミ。成虫で越冬するチョウです。ぼちぼち,成虫で越冬するチョウが目立ちます。ヤマトシジミは今年最後の繁殖活動となるかな?

 気温が低めで,コオロギ類がゆーっくりと鳴きます。これも今月で今年の聞き納めか?ちょっとだけ元気が良かったのはクビキリギス。彼らは直翅目にしては珍しく,成虫で越冬します。今日見つけた成虫は,きっと,来年の春,蒸し暑い夜に鳴くことでしょう。

 今月はドングリの季節。いろいろなドングリが落ちています。子ども達には真ん丸の実が人気あります。トチノキとクヌギは,いつも人気です。カツラの木の下では,ぼちぼち,カツラの枯れ葉の甘い香りがします。

 森の中に大きなクモの巣。ジョロウグモがやたら目立ちます。ジョロウグモは紅葉の頃まで頑張っていますが,この時期には,大きく成長したメスがたくさん見つかります。


今月の1枚

フクロツチガキ。
腹菌類って,おもしろい形のキノコが多いですね,
森の地面に,まとまって発生している場所がありました。



【観察した野鳥】
カワウ2,ダイサギ1,キジバト3,カワセミ1,コゲラ10,キセキレイ1,ハクセキレイ4,ヒヨドリ100,ヤマガラ20,シジュウカラ30,メジロ30,スズメ30,オナガ1,ハシブトガラス50
(以上14種)



【観察した植物】
花……ウリクサ,トキワハゼ,キツネノマゴ,ハキダメギク,イヌタデ,カタバミ,スミレ(!),サザンカ,チャ
木の実,草の実など……コナラ,シラカシ,アカガシ,アラカシ,クヌギ,スダジイ,マテバシイ,トチノキ,エノキ,モチノキ,ネズミモチ,エゴノキ,ムクノキ,ケヤキ,イヌシデ,ゴンズイ,イイギリ,カゼクサ,エノコログサ,チカラシバ,チヂミザサ,ミズヒキソウ,ビナンカズラ,ムカゴイラクサ

【観察したキノコ類】
ウチワタケ,カワラタケ,コフキサルノコシカケ,フクロツチガキ,ハリガネオチバタケ,イヌセンボンタケ,カンゾウタケ

【観察した昆虫】
直翅目……ツヅレサセコオロギ,オカメコオロギ(モリオカメ),エンマコオロギ,マダラスズ,シバスズ,クサヒバリ,カネタタキ,アオマツムシ,オンブバッタ,クビキリギス
チョウ……モンシロチョウ,ヤマトシジミ,ウラギンシジミ,ヒメジャノメ

【その他観察したもの】
ザトウムシ,ギンメッキゴミグモ,ジョロウグモ,オカダンゴムシ,ニホンヤモリ


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