明治神宮探鳥会レポート 〜2002年9月


9月定例探鳥会:2002年9月15日(日)8:30〜11:40
天候:曇 気温:20℃(11時) 湧水温:16.0℃
参加者43名(うち18歳未満6名)+担当7名

 低い雲,暗い朝……。
 とりあえず雨は降っていませんが,ちょっと憂鬱な天気。
 でも,こういう天気の時でなければ楽しめないものが見つかるかも知れないんです。

 予想通り,キノコがいろいろと発生しています。なかなか同定できないのが歯がゆいですが……。モノトーンに近い風景の中,ビョウタケのオレンジ色がひときわ目を引きます。たまーに見つかるマンネンタケとか,本当に1000本以上生えているんじゃないかしら?と言うイヌセンボンタケの大量発生が見られたり,いろいろと面白い出会いがありました。

 渡り鳥では,夏鳥の代表選手,ツバメは既に姿が無く,ひと夏を明治神宮で過ごしてしまったオシドリが,以下の片隅にひっそりと……。夏鳥として日本に飛来するササゴイが見られましたが,これは移動中の個体?
 シジュウカラ,ヤマガラ,メジロは家族で小さな群れを作っています。
 今年もかなり繁殖したようですね。

 芝生広場には,初秋を飾る花……ツルボ,キツネノマゴなど。地面にはバッタやコオロギの仲間(直翅目)が見つかります。ウスイロササキリの褐色型を発見。これはちょっと珍しい。
 赤トンボがほとんどいません。上空はウスバキトンボの天下。

 南池のほとりの木が,樹液を出しています。ここに,スズメバチが盛んに出入りしています。この時期のスズメバチは攻撃的です。注意を呼びかけ,早々に退散。

 お昼近く,少し気温が上がってきたら,セミが鳴きだしました。
 コオロギとセミのコーラス。まさに,夏と秋の交差点……。



今月の1枚

クダマキモドキ。
キリギリス類では珍しい,樹上生活者。



【観察した野鳥】
ササゴイ1,ダイサギ1,オシドリ♂1,キジバト10,カワセミ1,コゲラ10,キセキレイ1,ヒヨドリ2,ヤマガラ20,シジュウカラ30,メジロ30,スズメ30,オナガ4,ハシブトガラス20
(以上14種)


【観察した植物】
花……ツルボ,ヘクソカズラ,ツユクサ,セイヨウタンポポ,ミズヒキ,キンミズヒキ,キツネノマゴ,ヤブミョウガ,ヤブカラシ,カタバミ,ヤハズソウ,ヒルガオ,キカラスウリ,ウリクサ,トキワハゼ,ヒガンバナ,ヤマノイモ
実……コナラ,シラカシ,クヌギ,スダジイ,マテバシイ,エノキ,モチノキ,ゴンズイ,トチノキ,エゴノキ,ムクノキ

【観察したキノコ類】
ウチワタケ,コフキサルノコシカケ,トキイロヒラタケ,ハリガネオチバタケ,ハナオチバタケ,カイガラタケ,ヒメホコリ,ホコリタケ,ノウタケ,フクロツチガキ,ビョウタケ,ニセコナカブリ,シジミタケ,ナラタケモドキ,アイタケ,チチタケ,シロハツモドキ,イヌセンボンタケ,マンネンタケ,イグチ科sp.

【観察した昆虫】
チョウ…クロアゲハ,ヤマトシジミ,ウラギンシジミ,イチモンジセセリ,サトキマダラヒカゲ,ナミヒカゲ,アカタテハ,ヒメアカタテハ
コオロギ,バッタ類……モリオカメ,エンマコオロギ,ツヅレサセコオロギ,マダラスズ,シバスズ,カネタタキ,クサヒバリ,アオマツムシ,ウスイロササキリ,(サト)クダマキモドキ,オンブバッタ,ヒシバッタ
トンボ…ウスバキトンボ,シオカラトンボ,アオイトトンボ
セミの仲間(半翅目)……アブラゼミ,ミンミンゼミ,ツクツクボウシ,アオバハゴロモ,アカスジキンカメムシ
甲虫…オヒラタシデムシ,アオオサムシ,カナブン,クロカナブン,ヨツボシケシキスイ
その他…コガタスズメバチ,オオスズメバチ,キイロスズメバチ

【その他観察したもの】
ザトウムシ,ゴミグモ,ジョロウグモ


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