明治神宮探鳥会レポート 〜2002年7月


7月定例探鳥会:2002年7月21日(日)8:30〜11:20
天候:晴ときどき曇 気温:30℃(11時) 湧水温:15.0℃
参加者36名(うち18歳未満8名)+担当7名

 梅雨明け!晴天!夏空!夏休み!
……つまり,暑い!!
 この時期,鳥をお目当てに探鳥会を渡り歩く人は,すっかり都心部からは影をひそめ,虫好き,自然好き,(物好き?)が集まる探鳥会となります。この時期に観察される生き物の種類は膨大で,いつも観察時間配分に苦しみます。しかも,毎年何か新発見があったりするんです。
 夏の明治神宮探鳥会を楽しむ人は,本当に自然が好きな人たちばかり。鳥の名前だけ教えれば済む探鳥会と違って,観察案内にも手が抜けません。知識とパワーを満タンにして,探鳥会に臨みます。

 とは言うものの,暑いですから,木陰,水辺を中心に観察コースを組み立てます。
 森の下にはザトウムシや小さなアズマヒキガエル。キノコ類は少し乾燥しているせいもあり,やや少なめ。それでも,大型の菌類が何種類か,乾燥に強いサルノコシカケ科などがいくらか。「冬虫夏草」の類と変形菌類も少々。菌類は天候次第なので,ちょっと残念。

 夏の花はヤブミョウガ,ハエドクソウ,ツユクサなど。
 昆虫類で目立ったのは,トンボの仲間。池の上にはコシアキトンボが目立ちます。大型のトンボとしては,ウチワヤンマとギンヤンマ。ツバメも飲水のために水辺に飛んできて,水辺の観察が賑やか。


。曇天で湿度は高いけれど,雨が降らないのでコンディションは上々。
 今月は菖蒲田の混雑を避け,御苑へ入場せず,いつもと違うコースを回ります。

 湿度が高く,蒸し暑い,暗い空……と来ると,コウガイビルに出会うチャンスあり。……程なく,子供たちが見つけてくれました。体長30〜40cmほどのミスジコウガイビル。オオミスジコウガイビルの小さいのかも知れません。不思議な動きをしばし
観察。



今月の1枚

トホシテントウ。
植物食のテントウムシは,夏場に活躍します。
葉っぱがたちまちレース編み状態に…。


【観察した野鳥】
ダイサギ1,コゲラ10,ツバメ3,ハクセキレイ1,ヒヨドリ10,ヤマガラ7,シジュウカラ15,メジロ40,スズメ20,ムクドリ3,ハシブトガラス30
(以上11種)


【観察した植物】
花……ハエドクソウ,ドクダミ,ヤブミョウガ,ツユクサ,カタバミ,キツネノマゴ,ノゲシ,ハキダメギク,エノコログサ,ヘクソカズラ,ヤマノイモ

【観察したキノコ類・変形菌類】
クモタケ,オサムシタケ,ビョウタケ,カバイロツルタケ,シロハツモドキ,ウチワタケ,カワラタケ,コフキサルノコシカケ,他サルノコシカケ類数種,ツノホコリ,エダナシツノホコリ,キクラゲ,オチバタケsp.,ハラタケsp.,キニガイグチ,ノウタケ

【観察した昆虫】
チョウ…アオスジアゲハ,ヤマトシジミ
トンボ…ギンヤンマ,ウスバキトンボ,コシアキトンボ,シオカラトンボ,オオシオカラトンボ,ショウジョウトンボ,ウチワヤンマ
甲虫…オヒラタシデムシ,アオオサムシ,カナブン,ノコギリクワガタ,カブトムシ,トホシテントウ
その他…ヒグラシ,アブラゼミ,ニイニイゼミ,シバスズ,マダラスズ,モリオカメ幼虫,ツヅレサセコオロギ幼虫

【その他観察したもの】
オカダンゴムシ,ザトウムシ,アズマヒキガエル



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