明治神宮探鳥会レポート 〜2002年5月


5月定例探鳥会:2002年5月19日(日)8:30〜11:30
天候:雨 気温:23℃(11時) 湧水温:未測定
参加者72名(うち18歳未満13名)+担当6名

 天気は上々,気温も上がり,すっかり初夏の雰囲気。こう言う季節になると,新たにバードウォッチングでも……と思い立つ人も増えるようです。毎日新聞に転載された開催案内を見て来た人が13人,ネット経由で情報を得て参加した人&ネットがきっかけで常連になった人たちも,こちらが把握した分だけでも15人。情報を得たメディアによって,年齢や志向が違っているのも面白い点です。ネット経由の人に子供連れが多く,新聞経由の人には中高年夫婦が多いようです。

 今年は季節の進みが早く,いつもの5月の探鳥会で見られるものが見つからないかな,と心配しましたが,辛うじてギンリョウソウも見つかり,オトシブミのゆりかごもいくつか発見して,ほっと一息。イチモンジセセリが早くも登場。ミドリシジミの仲間が見つかったのですが,翅の裏を見せずに飛び去ってしまい,同定不可能。ミドリシジミは雑木林の蝶として,昔は武蔵野の林で普通に見られたものですが,明治神宮で見つかるのは,ちょっとニュースかも。同定できなかったのが悔やまれます。

 芝生広場でブタナ発見。境内への侵入が確認されたのは,初めてかも知れません。首都圏には普通に見られる外来種ですが,明治神宮の中だけは,まるで聖域のように侵入が見られなかったのですが……今後の状況を見守りたいと思います。

 子連れの野鳥もいろいろ見つかります。ヤマガラ,シジュウカラ,コゲラ,スズメ,ハシブトガラス。巣から出ても,家族で行動し,親から餌をもらう姿が観察されます。

 いよいよ虫の季節。鳥の観察には,あまり適さない時期ですが,これからが,イキモノ観察,自然観察の楽しいシーズンです。


今月の1枚

森の下で,ひっそりと咲くギンリョウソウ。
色白なのは,葉緑素を持たない「腐生植物」のため。


【観察した野鳥】
ダイサギ1,アオサギ1,キジバト2,カワセミ1,コゲラ30,ツバメ10,ヒヨドリ5,ヤマガラ15,シジュウカラ30,メジロ30,カワラヒワ2,スズメ30,ムクドリ10,ハシブトガラス30+
(以上14種)
番外 ドバト1  


【観察した植物】
野草の花……ドクダミ,ミミナグサ,ツメクサ,キツネノボタン,ナズナ,イヌガラシ,スカシタゴボウ,ヘビイチゴ,シロツメクサ,カタバミ,アカカタバミ,ムラサキカタバミ,タチツボスミレ(閉鎖花),チドメグサ,コナスビ,キュウリグサ,ハナイバナ,キランソウ,トウバナ,ムラサキサギゴケ,トキワハゼ,オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ,オオバコ,ヘラオオバコ,オニタビラコ,ヤブタビラコ,オオジシバリ,カントウタンポポ,セイヨウタンポポ,ニガナ,チチコグサ,チチコグサモドキ,ウラジロチチコグサ,ノゲシ,ハキダメギク,ブタナ,ハルジオン,ヒメジョオン,チガヤ,ウラシマソウ,ニワゼキショウ,チリーアヤメ,ギンリョウソウ

木の花……クサイチゴ(実も),スダジイ,アカマツ,エゴノキ,クスノキ,

【観察したキノコ】
ヒイロタケ,キクラゲ,シロキクラゲ,ヒメキクラゲ,カワラタケ,スジオチバタケ,ヒトヨタケsp.

【観察した昆虫】
ナナフシ(幼虫),クビキリギス,オオヒラタシデムシ,アオオサムシ,エゴツルクビオトシブミ,ウスバカゲロウ幼虫(アリジゴク),イチモンジセセリ,モンシロチョウ,アオスジアゲハ,ヒメジャノメ,サトキマダラヒカゲ,ゴマダラチョウ,ヤマトシジミ,ミドリシジミsp.

【その他観察したもの】
ミスジマイマイ,


→資料室にもどる
→Home