明治神宮探鳥会レポート 〜2002年3月


3月定例探鳥会:2002年3月17日(日)8:30〜11:40
天候:晴 気温:20℃(11時) 湧水温:
参加者57名(うち18歳未満9名)+担当7名

 前日に桜の開花宣言が出てしまった東京。
 今年は春の訪れが非常に早く,もう,かなり春の花も咲いています。
 気温も春を通り越して初夏に近いような状態。ほんわかムードで迎えた3月の探鳥会です。

 コスミレはあちこちで花盛り。いつもより2週間は早い。「コ」スミレと言いながら,結構大きいんですよね。スミレ類は他に何種類か。これから1ヶ月ぐらい,いろいろなスミレが代わる代わる咲き出します。セントウソウやムラサキサギゴケも,3月の探鳥会で花を見るのは珍しい。

 池のオシドリは,まだ,かなりの数がいました。水面にはペアの決まった個体が仲良く泳ぐ一方,水辺の林の下には,たくさんの雄が。オシドリって,どうしてあんなに雄が多いんでしょうね。
 オシドリ以外にも,冬鳥はかなりの種類が見られました。ちょっと珍しいところでは,マヒワ。明治神宮では,早春の一時期に,たまーに観察されることがあります。木の新芽をついばんでいました。今年は芽吹きも早いし……。
 これらの冬鳥,来月にはほとんど居なくなっていることでしょう。

 さて,陽だまりでは花の観察が忙しくなってきました。あっちこっちとポイントを押さえつつ,花から花へ移動します。……おや?我々と同じような行動をしているのがいるぞ……ハナアブやヒラタアブ,そして,ビロードツリアブ。まだハチの出現は多くなく,季節が早いことを感じさせます。それにしても,ビロードツリアブの多いこと。明治神宮でこんなにたくさんのビロードツリアブが飛んでいるのを見たのは初めてです。長い口吻と毛足の長い,丸い体が,ユーモラスな雰囲気です。…しかし,例年では4月の探鳥会に1,2匹見られるかどうか,と言うビロードツリアブが,3月に,しかもこんなに大量に現れるとは……。

 今年も希少な花が確認できました。しかし,盗掘跡もいくつか見つかりました。


今月の1枚

アマナを訪れたビロードツリアブ。
とっても春らしい光景です。


【観察した野鳥】
ダイサギ1,アオサギ1,オシドリ44(♀17♂27),マガモ5(♀2♂3),カルガモ3,トビ1,オオタカ1,キジバト6,カワセミ4(♀2♂2),コゲラ4,ハクセキレイ2,ヒヨドリ20,ジョウビタキ♂1,シロハラ2,ツグミ4,ウグイス3,ヤマガラ10,シジュウカラ20,メジロ20,アオジ2,マヒワ4,カワラヒワ2,シメ3,スズメ10,ムクドリ8,ハシブトガラス50
(以上26種)  
その他参考記録 ワカケホンセイインコ1,ドバト4

【観察した植物】
木の花……
ヤブツバキ,クサイチゴ,コブシ,ヒサカキ,コナラ,イヌシデ,ウグイスカグラ,イロハカエデ,アオキ(つぼみ),ニワトコ(つぼみ),ミズキ(つぼみ)

草の花……
(スミレ類)…コスミレ,タチツボスミレ,ツボスミレ,ニオイタチツボスミレ
(キク科)…オオジシバリ,セイヨウタンポポ,カントウタンポポ,ニガナ,
(その他)…セントウソウ,オオイヌノフグリ,ムラサキサギゴケ,トキワハゼ,キュウリグサ,スズメノヤリ,キランソウ,カタバミ,ヘビイチゴ,アマナ,タネツケバナ,シュンラン

【観察した昆虫】
ビロードツリアブ,トラマルハナバチ(女王),コハナバチ,ハナアブsp.,ヒラタアブsp.,ウラギンシジミ,ヤマトシジミ,ウスバカゲロウ幼虫

【その他観察したもの】
アミガサタケ


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