明治神宮探鳥会レポート 〜2002年1月


1月定例探鳥会:2002年1月20日(日)8:30〜11:40
天候:晴時々曇 気温:9℃(11時) 湧水温:15.5℃
参加者73名(うち18歳未満8名)+担当5名

 やはり新年は,神社仏閣に足が向くのでしょうか。ここ数年,1月の探鳥会は盛況です。今回は毎日新聞にも開催案内が転載されたこともあって,なかなかの大人数。……10年前のことを思えば,楽なもんですけどね……。

 森の中は,広葉樹の多い部分はすっかり明るくなっています。ヤドリギも良く見えます。その木々の間を,シジュウカラ,メジロ,コゲラなどの混ざった群れが通り過ぎてゆきます。
 腐って落ちた木の枝に,コゲラの巣穴がありました。キツツキの巣穴を手にとって見るチャンスなんて,滅多にありません。コゲラは体が小さくて力が弱いので,木に穴を開けるときも,枯れかかった木や枯れた幹などを選びます。一般的な公園緑地では,落下すると危ない等の理由で,枯れ枝をすぐに落としてしまうため,場合によっては,コゲラの営巣場所を奪っているようですね。

 北池にはオシドリがたくさん。ゆっくり時間をかけて楽しみました。
 芝生広場にはムクドリとツグミ。広場の片隅のカラスザンショウの冬芽はまだ固かったけど,その近くのイヌコリヤナギは,少しだけ花穂がのぞいていました。

 すっかり実の落ちたカエデの木の下では,シメが地上で餌を探していました。あまり人を恐れる様子も無く,ゆっくり観察できました。

 御苑内の南池では,カワセミがじっと木に止まっています。望遠鏡をセットして眺めていても,全然移動しません。最近,カワセミが飛ぶとカラスがちょっかいを出すようになって,カワセミがあまり飛ばなくなったんだとか……。

 清正井の周りでは,餌探しに夢中なシロハラ,水辺を見下ろす場所にヤマガラとシジュウカラ,奥のほうにはカケス。静かな場所には鳥も多いですね。

 最後に観察したもののおさらいをしているとき,上空にオオタカ出現。みんな揃っているときだったので,全員で確認できました。比較的低空飛行で,翼の裏側の模様も肉眼でしっかり見えました。

 ニワトコの花芽も膨らんでいました。


今月の1枚

コゲラの巣穴。
意外なほど細い幹に作られています。


【観察した野鳥】
コサギ1,オシドリ62(♀21♂41),マガモ7(♀2♂5),オオタカ1,キジバト3,カワセミ2(♀1♂1),コゲラ6,キセキレイ1,ハクセキレイ2,ヒヨドリ10,ルリビタキ1,シロハラ2,ツグミ5,ウグイス4,ヤマガラ8,シジュウカラ30,メジロ20,アオジ3,カワラヒワ2,シメ6,スズメ10,ムクドリ18,カケス3,オナガ2,ハシブトガラス50±
(以上25種)  
その他参考記録 ワカケホンセイインコ2,ドバト4

【観察した植物】
花……タネツケバナ,トキワハゼ,サザンカ,ヤブツバキ

木の実・草の実……マテバシイ,コナラ,シラカシ,アオキ,サイカチ,ケヤキ,イ
ヌシデ,ヘクソカズラ,ヤツデ,ヒサカキ

冬芽や葉痕……ミズキ,カラスザンショウ,ニワトコ,ムラサキシキブ,

ロゼット……セイヨウタンポポ,カントウタンポポ,ハハコグサ,チチコグサ,ウラジロチチコグサ,オニタビラコ,ニガナ,キュウリグサ,

その他……ヤドリギ

【その他観察したもの】
氷,霜柱,太陽黒点……

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