明治神宮探鳥会レポート 〜2001年10月


10月定例探鳥会:2001年10月21日(日)8:30〜11:50
天候:曇 気温:15℃(11時) 湧水温:
参加者60名(うち18歳未満4名)+担当4名

 この1週間で,一気に涼しくなり,朝夕は寒いくらいの気温になりましたが,歩き回って自然観察するのにはちょうど良い気候。曇天でやや肌寒い朝でも,けっこう参加者が集まりましたが,担当者は半分欠席で4人しかいません。…ま,何とかなるさ。

 森の中に入ると,先月と全然違って,鳥の声がいっぱい。どこを歩いてもメジロやヒヨドリの声がします。あちこちでヤマガラに出会います。シジュウカラやスズメが群れを作って動いています。……鳥の世界では,もう,冬の体制が整いつつありますね。池にもオシドリやマガモ。マガモはまだエクリプスの個体や,換羽中の個体が多く,いろいろな色の雄が見られます。この時期ならではの光景です。(オシドリは5羽しか見つかりませんでしたが,帰りに東池を覗いたら,10羽以上いました)

 キノコ類は低調。ここ数日,寒かったせいでしょう。

 10時ごろになって,気温が上がってくると,チョウが目立ち始めます。ヤマトシジミやモンシロチョウは最後の産卵時期でしょう。これからは成虫で越冬するチョウが目立つ時期。成虫越冬のルリタテハとウラギンシジミが元気に飛んでいました。
 水辺でアキアカネの産卵を見かけました。

 芝生ではオカメコオロギが目立ちます。気温が低いので,動きが少し鈍い。メスが目立ちます。間もなく産卵して死ぬのでしょうか。……と思ったら,エンマコオロギの幼虫がいました。ちょっと遅くないかい?
 本殿の近くでカブトムシの幼虫を発見。もう3齢になっていて,立派な大きさ。でも,どうして地表に出てきたのか???

 木の実,草の実が豊富な10月。ドングリがたくさん落ちていました。スダジイの実をちょびっと試食。ナラやカシの仲間は渋が強いので,渋抜きをしないと食べられませんが,渋抜きの要らないスダジイやツブラジイは,縄文時代は貴重な食料だったんでしょうかねぇ…などと思いつつ……。


今月の1枚

秋を代表する野草,キツネノマゴ。


【観察した野鳥】
オシドリ5(♀2♂3),マガモ9(♀2♂7),キジバト1,カワセミ1,コゲラ6,アカゲラ1,キセキレイ1,ハクセキレイ3,ヒヨドリ30,ジョウビタキ1,ヤマガラ20,シジュウカラ10,メジロ40,カワラヒワ3,シメ4,スズメ25,ムクドリ2,カケス1,ハシブトガラス50
(以上19種)

集合前参考記録 モズ1,マミチャジナイ1
その他参考記録 ワカケホンセイインコ1,ドバト5

【観察した花】
キツネノマゴ,カタバミ,イヌガラシ,タネツケバナ,トキワハゼ,セイタカアワダチソウ,セイヨウタンポポ,ゲンノショウコ,ハキダメギク

【観察した木の実・草の実】
マテバシイ,スダジイ,ツブラジイ,クヌギ,コナラ,アカガシ,シラカシ,アラカシ,ウバメガシ,トチノキ,イイギリ,ムクノキ,ゴンズイ,クスノキ,チヂミザサ,チカラシバ,カゼクサ,エノコログサ,ヤブミョウガ,ヘクソカズラ,ミズヒキソウ,イヌタデ,

【観察した昆虫】
チョウ:モンシロチョウ,ヤマトシジミ,ウラギンシジミ,ルリタテハ,
コオロギ類:エンマコオロギ,モリオカメ,ツヅレサセコオロギ,アオマツムシ,カネタタキ,マダラスズ,シバスズ,クサヒバリ

【その他観察した昆虫】
カブトムシの幼虫,アキアカネ,オサムシ,オオヒラタシデムシ,ツチバチの仲間

【その他観察したもの】
ヒダリマキマイマイ,ザトウムシ,ビョウタケ,カワラタケ,ウチワタケ,ヒトヨタケの仲間,ジョロウグモ,


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