明治神宮探鳥会レポート 〜2001年6月


6月定例探鳥会:2001年6月17日(日)8:30〜12:00
天候:曇ときどき晴 気温:25℃(11時)   
参加者56名(うち18歳未満9名)+担当6名

 雨上がりの日曜日。天気も持つ予報。それほど暑くもなく,いい感じです。今月は花菖蒲見物の混雑を避けるため,観察コースを変えます。今回設定してみたのは,北参道をまっすぐ北上し,本殿周辺をまわってから本殿を通り,西参道〜北池と抜けるコース。北参道の様子をじっくり見る機会は少ないので,ここにスポットを当てます。

 例によって,子ども達が元気です。そこで,「何か面白いもの見つけたら教えてね!」と約束して出発。最初に「ヒキガエル」と「ザトウムシ」と言うヒントを出しておきました。……出発したとたん,「お題」のヒキガエルは,うじゃうじゃ発見。ちょうどこの時期,今年生まれのヒキガエルが,池から森に散らばってゆくのです。森の中だけではなく,足元の参道の上にもピョコピョコ。気をつけないと踏んじゃう。……それでも,この数年,ヒキガエルの数はかなり減っています。
 ザトウムシもすぐに見つかりました。その後,マクロな観察のコツをつかんだ子ども達は,次々と面白そうな,小さな生きものを見つけ出す,「ミクロ探検隊」状態。……たとえば,小さなキノコや変形菌(粘菌),アリジゴク,ダンゴムシ,シデムシの幼虫,カタツムリの仲間やキセルガイの仲間など,出てくる出てくる……先へ進もうとしても,すぐに何か見つけて呼び戻されてしまいます。

 やっとこ(^_^;)北参道を抜け,本殿の横でひといき。空も明るくなって,鳥や虫も動きが良くなってきました。鳥はあまり姿が見えませんが,あちこちで雛や若鳥の声がします。ハシブトガラスやスズメの若鳥が,親鳥に餌をおねだりしたり,シジュウカラの家族が森の中を移動していたり。ナミテントウを何回か見つけましたが,みんな模様が少しずつ違います。蝶は夏型の個体が飛んでいます。先月はアゲハの仲間も春型でしたから,1ヶ月で1世代進んだことになります。
 芝生広場は除草作業のあと。花はあまり見つかりません。ウスイロササキリがもう鳴いています。
 水辺はトンボが4種類。あとは,カメを見たり(スッポンもいます),ツバメが飛びながら水を飲んだりするのを見ました。

 ……しかし,こんな内容で「探鳥会」を名乗ってて,いいんだろうか?
 まぁ,楽しめる観察内容であることは,確かなんだけど……


今月の1枚

参道の道標にエダナナフシ。やっぱり明治神宮はすごい所だ…


【観察した野鳥】
キジバト3,カワセミ1,コゲラ8,ツバメ3,ヒヨドリ6,ヤマガラ8,シジュウカラ20,メジロ20,カワラヒワ1,スズメ30,ムクドリ7,オナガ2,ハシブトガラス30
(以上13種)
番外ドバト3

【観察した植物】
花……キランソウ,トウバナ,トキワハゼ,オオバコ,セイヨウタンポポ,ニガナ,ノボロギク,オニタビラコ,ハキダメギク,ウラジロチチコグサ,ヒメジョオン,オオジシバリ,コナスビ,チヂミザサ,ドクダミ,カタバミ,ムラサキカタバミ,ミツバツチグリ,ツユクサ,ニワゼキショウ,ネジバナ,

樹木その他……ムクノキ,ケヤキ,スダジイ,ホオノキ,カラスノサンショウ……

【キノコ類】
ウチワタケ,シジミタケ,ハリガネオチバタケ,ハナオチバタケ,スジオチバタケ,ビョウタケ,ノウタケ,ヒメホコリタケ,アシボソノボリリュウタケ,オサムシタケ,ベニタケ科のキノコ,ヒトヨタケ科のキノコ,アミタケ科のキノコなど未同定多数

【粘菌(変形菌)類】
ヘビホコリ,ヤニホコリ,ツノホコリ

【昆虫】
チョウ……アオスジアゲハ,ナミアゲハ,サトキマダラヒカゲ,ヤマトシジミ,ウラナミアカシジミ,モンシロチョウ,
甲虫……アオオサムシ,オオヒラタシデムシ,アオカミキリモドキ,ハギツルクビオトシブミ,ナミテントウ,ハムシの仲間,ゴミムシの仲間,
その他……アオカメムシ,シャクガの幼虫,ホシシャク,クマバチ,クロスズメバチ,セイヨウミツバチ,ニホンミツバチ,シオヤアブ,ヒラタアブの仲間,エダナナフシ,マダラスズ,ウスイロササキリ,セスジツユムシ,ウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク),ヨツボシクサカゲロウ,シオカラトンボ,オオシオカラトンボ,コシアキトンボ,オオアオイトトンボ

【その他見つけたもの】
ミスジマイマイ,ヒダリマキマイマイ,キセルガイの仲間,ヤスデの仲間,ザトウムシ,スッポン(笑…)

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