明治神宮探鳥会レポート 〜2000年5月


5月定例探鳥会:2000年5月21日(日) 8:30〜12:00
天候:曇 気温:24℃ 湧水温:14.5℃
参加者43名+担当5名

 集合時刻の2時間ほど前に雨が上がり,暗い曇り空。ここ10年ぐらいは,バードウイークのある5月に人が集中することがなくなっているので,ま,こんな天気だし……と気楽に集合場所で待っていると,それでも40名を超える参加。小学生以下の子供も5名。しかも,3月から配布しているパンフレットを,ほとんどの人が持っていく……つまり,リピーターがほとんどいない。開始時刻時点で,参加者の7〜8割が初めて参加した人,と言う状況。参加人数が少なめでも,今も昔も,5月は初心者の多い月なのですね。初めての探鳥会に明治神宮を選んでくださるとは,嬉しいことです。ただ,今月は青葉の季節&繁殖期のため,鳥の姿を見るのが難しいので,事前のマナー説明とともに,耳をよく使うことと,足元の花,木の花などにも注目して行こう,と説明してからスタート。

 森の中の道を歩いていてすぐに気がつくのが,落ち葉の多いこと。常緑樹の落葉の季節です。樹の花も,けっこう落ちています。BGMはシジュウカラとメジロのさえずり。
 深呼吸すると,雨上がりの土の匂いに混じって,何かの匂いが……満開のスダジイを発見。クリの花にも似た,ちょっと青臭い匂い。先月見たコナラやケヤキは風媒花なので匂いがありません。花びらを持たないスダジイは,匂いで虫を呼んでいたんですね。
 芝生の花も,まあまあ咲いています。空が明るくなってきたら,ニガナが少しずつ花を開いてきました。

 さて,野鳥は「初夏モード」。さえずりも聞こえますが,若鳥の声も聞こえます。ヤマガラやシジュウカラ,スズメ,コゲラなどの若鳥の声が聞こえました。姿がよく見えたのはアオサギ。カワセミもよく飛んでいましたが,木陰にとまってしまうので,飛んでいる場面しか見えません。通過中の渡り鳥は,センダイムシクイを確認。しっかり声を聞きました。都会で「山の鳥」の声を聞く幸せ……。


今月の1枚

明治神宮の林苑課の方は「チリーアヤメ」と言っていますが,
10数年前から見られるようになった,謎の花です。
知っている人がいたら教えてください(^_^;)。


観察した野鳥
アオサギ1,カルガモ1,キジバト4,カワセミ3,コゲラ15,ツバメ4,ハクセキレイ1,ヒヨドリ20,センダイムシクイ2,ヤマガラ10,シジュウカラ30,メジロ20,カワラヒワ5,スズメ10,ムクドリ15,ハシブトガラス40
(以上16種)
番外ドバト5,ワカケホンセイインコ1

観察した花
草本類:スミレ,キランソウ,オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ,イヌノフグリ,ムラサキサギゴケ,トキワハゼ,チチコグサ,ウラジロチチコグサ,チチコグサモドキ,ハハコグサ,オオジシバリ,カントウタンポポ,セイヨウタンポポ,オニタビラコ,ヤブタビラコ,ハルジオン,ニガナ,ハナニガナ,カタバミ,アカカタバミ,オランダミミナグサ,ミミナグサ,キュウリグサ,ハナイバナ,ヤエムグラ,ヒメヨツバムグラ,ヘラオオバコ,ヘビイチゴ,イヌガラシ,コナスビ,(チリーアヤメ←標準和名不明),ニワゼキショウ,キツネノボタン,スズメノカタビラ,イヌムギ,
木本類:スダジイ,ツブラジイ,クスノキ,ホオノキ,センダン,ネズミモチ,エゴノキ,

【キノコ類】
ゴムテケ,アラゲキクラゲ,ウチワタケ,カンゾウタケ,ハリガネオチバタケ,オサムシタケ,その他不明な菌が何種か
【観察した昆虫】
アメンボ,ホソヒラタアブ,トラマルハナバチ,ナイテントウ,トホシテントウ,シロオビアワフキ,ヒメハサミツノカメムシ,ヒシバッタ,クロヒカゲ,

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