3D MOON PROJECTについて


3D MOON PROJECTとは?

 月を立体的に見たい……月の立体視の歴史は古く,19世紀半ばには,月の立体画像が作られた言う記録があります。当時はまだフィルムも無く,低感度のガラス乾板による撮影で,月の撮影は特殊なものした。


 19世紀末〜20世紀初頭にかけて,ステレオビューアーを用いた立体写真が流行し,その時代にも月の立体画像が販売されていました。


 21世紀の現在,既に人工衛星による精密な月の観測が行われ,私達は月の裏側の写真も見ることが出来ます。しかし,「かぐや」が月の立体画像データを手に入れている現在でも,臨場感の高い,月が球体に見える体験,月の地形が立体的に見える体験は,それほど多くありません。

 3D MOON PROJECTは,地球上からアマチュアが撮影した月の写真から,リアリティのある立体画像を作成し,アマチュアの力をベースに,エンターテイメント性の高い天文教育を提供することを目指します。




3D MOON PROJECTの目指すもの

1)天文教育にエンターテイメント性を

 月を立体的に見る……もっとも身近な天体である,月。
 とは言っても,地球から月までは約38万kmも離れ,日々,位置と形を変える,平べったい天体でしかありません。学校の理科の観察以外で,月をじっくり見たことのある人は,あまり多くないと思います。そんな月を,CG加工ではない実写による立体画像にしてご覧いただくことで,これまでの月面観察やお月見では得られねかったリアリティや宇宙感を楽しむことができます。
 これまでの天体写真は,たとえアマチュアの作品でも,科学写真の範疇を超えることは難しかったのです。3D MOON PROJECTは,科学映像に「リアリティ」「感動」と言ったエンターテイメント性を与え,天文教育を一歩進めることを提案します。


2)アマチュアベースで,力を出し合って

 天文教育の担い手は専門家や理科教員だけではありません。サイエンスの中でも人気の高い天文学は,実は「専門家」と呼ばれる人たちは,ごく少数。専門家ではない,さまざまな人たちが関心を持ち,それぞれの形で楽しんでいます。
 3D MOON PROJECTは,アマチュアの撮影した画像を基本に,コンテンツを構成し,提供してゆきます。この活動には,さまざまな形で,「プロ」ではない,星が好きな人たちの協力が必要です。3D画像作成はもちろん,企画,構成,演出,音楽,解説,各地への出前など,さまざまな人が,さまざまな形で参加できるプロジェクトとして運営します。
 あなたもぜひ,3D MOON PROJECTにご参加ください。きっと,自分に出来ることが見つかります。