100円双眼鏡キット
100円ショップ発・科学工作キット
100円ショップには,ときどき面白そうなものが置いてあります。工作のネタになりそうなものや,大きな虫めがねとか,オペラグラスまで……。
先日,夏休みの自由研究目当てなのでしょうか,「おもしろ実験室」シリーズと言うのを見つけました。「ベンハムのこま」「万華鏡」「カラム飛行機」「手作りモーター」「紙コップスピーカー」など,全部で10種類。……その中に,双眼鏡の工作キットがありました!
もちろん,即,買いです。
作ってみる
パッケージは,こんなもの。
紙製のオペラグラスです。外装が白なのは,自分でシールや紙を貼ったり,ペイントしたりしてカスタマイズするためなんだそうです。
中身をみて見ましょう。
説明書,鏡体となる紙,対物レンズ,接眼レンズ,両面テープと言う構成。
鋏さえあれば,すぐ作れます。
レンズはプラスチック製で型抜きしたもの。左右が一体化していて,光軸が出しやすいのは親切。この形では,眼幅は変えられなくなりますが,レンズをバラで供給するより合理的でしょう。
左右のレンズの間の部分に両面テープを貼って,鏡体に貼り付けます。
鏡体の内側は黒くなっていて,これも望遠鏡のセオリー通り。良心的です。
あとは組み立てるだけ。
完成です。10分もかかりません。
一応,対物レンズの前に庇のようなものが出ていますが,対物フードのつもりみたいです(…だったら,このあたりも黒くしたいところ)。
一見すると,折りたたみ式のオペラグラスのような外観になります。実際,鏡体をバラしてフラットにすることも可能ですが……。
接眼部はこんな感じ。
使ってみる
では,使ってみましょう。
倍率は,まぁ,公称値(2倍)に近いと思います。ちゃんと,モノが近くに見えることが,感じられます。
……それだけです。
レンズの精度はかなり悪く,像はあちこち歪んでます。
実用的には,目を悪くしそうなので,勧められません。レンズの精度の良い部分を使えば,ちょっと遠くの字も読み取れますけど,長時間使いたくない…。
でも,100円ショップの「完成品」のオペラグラスも,こんなもんですから……。
作って遊ぶ楽しみの代金として,100円を払うのだと思えば,まぁ,許せるかな。
もう少しレンズの精度が高ければ,けっこうな商品になると思いますけど,それを売価100円に抑えるのは,ちょっと厳しいかも知れませんね……