● (No.224) SUNSAT(SO-35) Doppler (2000年10月20日)
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[JE9PEL / Mineo Wakita. 脇田 wrote:]
      Mode B Uplink   : 436.291 MHz FM
      Mode B Downlink : 145.825 MHz FM
衛星SO-35 のアナログ(Bモード)の中心周波数は上のように公表されています。
普段、私がデジタルを運用する時に、ドップラーシフトを正確に追求している
癖で、昨日のボイス運用時に次のように周波数を合わせていました。
             Up       Down
      AOS  436.282  145.828
      TCA  436.291  145.825
      LOS  436.300  145.822    (430帯 : +/- 9kHz,  144帯 : +/- 3kHz)
つまり、AOS時には Uplink低め(-9kHz),Downlink高め(+3kHz)にして、LOS時に
は Uplink高め(+9kHz),Downlink低め(-3kHz) にする、という具合です。
ところでアナログ運用については、以前、jamsat-bb でも話題になっていたよ
うに、昔からの慣習で Downlink周波数を固定し、ドップラーシフトは Uplink
周波数の方で補正する、という結論に落ち着いているようです。この考え方に
準じて Downlink周波数を 145.825MHzに固定すべきだったのでしょうか?
[JF6BCC / Yoshihiro Imaishi. 今石氏 wrote:]
FMレピータ衛星やデジタル衛星の場合、衛星側の送信周波数は決まっています
から、補正するとすれば地上局側でやるほかないと思います。 実際、Mode-J
衛星の場合、ダウンリンクは 435MHz ですから +- 10KHz 近く動きますので、
補正せざるを得ません。それが Mode-B だと 145MHz で +-3KHz 程度で済むの
で、動かさなくても何とかなる(5KHzステップが最小の受信機だと動かしよう
がない)んですよね。
アップリンクについても、帯域ごと他バンドに変換するトランスポンダーと違
って、衛星は特定の周波数を聞いている訳ですから、衛星の受信帯域の中心に
うまく自分の信号を持っていくよう、アップリンクもドプラー補正する必要が
あります。
これについても Mode-J なら、145MHz の +-3KHz 程度であれば衛星側の AFC
で追いついてしまいますから、あえて補正しなくても済むわけですが、Mode-B
だと 435MHz で +-10KHzはズレますから、補正してやらないと相手の受信帯域
を外れてしまいます。
SO-35 の Mode-B の場合は、よくパスの中央付近で、それまでの -10KHz 程度
のシフト量が急激にゼロ〜プラスに変化しますが、それに追随できず、周波数
のズレた状態のアップリンクが、変な感じでダウンリンクになって降りてくる
のを確認できますよね。
衛星側の送受信周波数が固定されている FM レピータやデジタル系衛星の場合
ダウンリンクの周波数を一定にするという概念自体が不要だと思います。
[JE9PEL / Mineo Wakita. 脇田 wrote:]
しかし 衛星SO-35は、昔の衛星AO-13の時のような逆ヘテロダイン方式でなく、
Up/Down固定のシステムなので、Uplink周波数を上げ下げしても 結局は衛星側
からは 145.825MHzの周波数で送出されることになります。
ゆえに最初に述べたように、衛星側の送受信周波数に合わせるために、ドップ
ラーシフトを Up/Downの両方で考慮して設定した方がよいのではないかと思う
のですが? また、衛星AO-13の時のようなSSBではなく、衛星SO-35はFMなので
これほど神経質に考えなくてもよいのかもしれません。
[JF6BCC / Yoshihiro Imaishi. 今石氏 wrote:]
良いかどうかと言うより、それしか無いと思います。
でも確かに、使っている送受信機が FM 専用で周波数ステップは最小 5KHz、
古い機種だと 10KHz ステップだなんてこともありますし、受信のフィルタも
さほど狭いものが使われている訳じゃありませんから、SSB/CW 用のトランス
ポンダーの衛星を使う場合ほどシビアになる必要はないですよね。
また、手持ちの FM 機で、一方は 145MHz で +-3KHz 程度しかズレないので、
ドップラー補正は 435MHz 側の送受信だけを考えればいい、と言うところが
FM レピータ衛星の「手軽さ」だと思います。
私なんか 初めて衛星通信をやった時は、いきなり AO-13 でしたから、それま
での HF/VHF の DX 通信とは全く考え方の異なる世界には、ずいぶんびっくり
しましたし。 その点、FM レピータの運用経験にちょっとだけ加えれるだけで
済む FM レピータ衛星は、入門向けには最適だと思います。
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