Virtual PCでWindows 95を新規インストールする
・2000.11.14
ここではハードディスクイメージでの方法を解説していますが、フロッピーディスクイメージでも同じ方法で可能です。
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●Virtual PC(Ver.5 for Mac OS X)で、Windows 95を新規インストールする方法
・Virtual PC Ver.1.0 with Windows 95からVer.5までアップグレードをしてきましたが、
Ver.1.0のWindows 95イメージドライブは150MBと260MBの2つしか有りません。
・Ver.5からは「容量可変の拡張可能ドライブ」が利用でき、最初に設定されたドライブの容量の2倍まで拡張可能ですが、
260MBのドライブイメージを拡張しても、512MBにしかなりません。
・Windows 95からWindows 98にアップグレードすると約400MBになり、Dドライブを用意してもインストーラによっては
Cドライブに一度ファイルをコピーしてから、アプリケーションをインストールするために、ハードディスク容量が不足する事が有ります。
・そこで、Virtual PCで大容量のハードディスクイメージを作成し、そこに新規にWindows 95をインストールした所、問題なく使えるようですので、その方法を以下に記述しています。
※下記ではハードディスクイメージを使った方法を解説していますが、フロッピーディスクイメージを利用してもインストールは可能です。
但し、Windows 95のインストール完了後にハードディスクから起動した場合、CD-ROMドライバが設定されていない為、
Windows 95のウィザードがCD-ROMから各種設定を読み込む所で先へ進めず止まってしまうので、
フロッピーを抜いて再起動せずに、もう一度フロッピーから起動して、ハードディスクにCNTXフォルダのCdrom.sysをコピーし、
CD-ROMドライバを読み込むように、Autoexec.bat, Config.sysの修正が必要になります。
● 作業手順
- 最初に
- 現在使用中のVirtual PCに、“Virtual PC™”CD-ROMからハードディスクイメージ“Windows 95 (150MB)”
などがインストールされており、Virtual PCで利用できる状態にして下さい
(このWindows 95のファイルを新規インストールに利用します)
- 新規にドライブイメージを作成する
- Virtual PCを起動して、メニュー[ウィンドウ:Virtualディスクアシスタント command-D]を選択
- “Virtualディスクアシスタント”が起動したら、【操作を選択する】「・新規のフロッピー、ハーディスクイメージを作成する」を選び「→」ボタンを押す
- 【新規ディスクタイプ】「・ハードディスクイメージを作成する」を選び「→」ボタンを押す
- 【新規ハードディスクの場所】「ドライブの場所を選択...」ボタンを押して、ハードディスクイメージを作成する場所を選択し「→」ボタンを押す
- 【新規ディスクのオペレーティングシステム】「Windows 95」を選び「→」ボタンを押す
- 【ハードドライブ容量】《現在のドライブオプション:容量可変の拡張ドライブ 2,000MB(2GB)の最大容量》で良ければそのまま「ドライブ作成」ボタンをクリック
※容量可変の拡張ドライブイメージにWindows 95を標準でインストールした場合、インストール後のイメージファイルの容量は132MBでした
- 【ハードドライブを完了しました】「終了」ボタンをクリック
- 作成したドライブイメージの準備
- メニュー[ウィンドウ:Virtual PCリスト command-L]を選択し、既に使える状態のセット(例:Windows 95 (150MB))を選び「設定...」ボタンを押す
- 《現在の設定》一覧から《Dドライブ》を選び、上で作成したドライブイメージをDドライブに指定する
- Dドライブの初期化
- メニュー[ウィンドウ:Virtual PCリスト command-L]を選択し、“Windows 95 (150MB)”を選び「起動」ボタンを押す
- Windows 95が起動したら、“マイコンピュータ”を開いて“Pc disk (D:)”アイコンを右クリックして“フォーマット(M)...”を選ぶ
- “フォーマット - Pc disk (D:)”ウィンドウの《フォーマットの種類》「・通常のフォーマット(F)」を選び、《オプション》「□システム ファイルのコピー(Y)」にチェックを付けて「スタート(S)」ボタンを押す
※10秒程度でフォーマットが完了し、ハードディスクのチェックを促すダイアログが表示されるので、念の為“標準”でチェックをして下さい
- システムファイル付きでフォーマットを行なった後に“Pc disk (D:)”を開くと[Drvspace.bin, Command.com, Io.sys, Msdos.sys]の4個のファイルが出来ているはずですが、標準では表示されない設定になっているので、次の手順で表示させて下さい
- “Pc disk (D:)”を開いて、ウィンドウのメニュー[表示(V):オプション(O)...]を選択
- “オプション”ウィンドウの「表示」タブをクリック
- 《ファイルの表示》「・すべてのファイルを表示(S)」を選択
- 「□登録されているファイルの拡張子は表示しない(E)」のチェックを外す
- 「OK」ボタンを押す
これで隠されていたファイルと拡張子が表示されるようになります
- Cドライブから、Dドライブにファイルをコピーする
・コピーするファイルの一覧
Cドライブ
┣ Cntx
┃ ┣ Cdrom.sys
┃ ┗ Backup
┃ ┣ Autoexec.bat, Autoexec.dos
┃ ┗ Config.sys, Config.dos
┗ Windows
┣ Ank16.fnt, Ank19.fnt
┣ Gaiji16.fnt, Gaiji24.fnt
┣ Kanji16.fnt, Kanji24.fnt
┣ Nlsfunc.exe
┣ Ansi.sys, Biling.sys, Country.sys
┣ Himem.sys
┣ Jdisp.sys, Jfont.sys, Jkeyb.sys, Jkeybrd.sys
┣ Kkcfunc.sys
┗ Command
┗ Mscdex.exe
- Dドライブに必要なフォルダを作成
- DドライブにCNTXフォルダを作成
- CNTXフォルダにBACKUPフォルダを作成
- DドライブにWINDOWSフォルダを作成
- WINDOWSフォルダにCOMMANDフォルダを作成
Dドライブ
┣ Cntx
┃ ┗ Backup
┗ Windows
┗ Command
- CドライブからDドライブへファイルをコピー
※ドラッグでコピー出来ないファイル(拡張子がEXE)は、ファイルを選択して右クリックのメニューからコピーを選び、Dドライブの目的の場所で右クリックのメニューから貼付けます
- C:\CNTX\BACKUP\AUTOEXEC.BAT→D:\
- C:\CNTX\BACKUP\CONFIG.SYS→D:\
- C:\CNTX\CDROM.SYS→D:\CNTX\
- C:\CNTX\BACKUP→D:\CNTX\
- C:\WINDOWS\ANK16.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\ANK09.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\GAIJI16.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\GAIJI24.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\KANJI16.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\KANJI24.FNT→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\NLSFUNC.EXE→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\ANSI.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\BILING.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\COUNTRY.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\HIMEM.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\JDISP.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\JFONT.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\JKEYB.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\JKEYBRD.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\KKCFUNC.SYS→D:\WINDOWS\
- C:\WINDOWS\COMMAND\MSCDEX.EXE→D:\WINDOWS\COMMAND\
※有ると便利なツール▼
- C:\WINDOWS\COMMAND\EDIT.EXE→D:\WINDOWS\COMMAND\
- C:\WINDOWS\COMMAND\EDIT.HLP→D:\WINDOWS\COMMAND\
- C:\WINDOWS\COMMAND\DOSKEY.COM→D:\WINDOWS\COMMAND\
- 最終的なDドライブの中身
Dドライブ
┣ Autoexec.bat
┣ Config.sys
┣ Cntx
┃ ┣ Cdrom.sys
┃ ┗ Backup
┃ ┣ Autoexec.bat, Config.sys
┃ ┗ Autoexec.dos, Config.dos
┗ Windows
┣ Ank16.fnt, Ank19.fnt
┣ Gaiji16.fnt, Gaiji24.fnt
┣ Kanji16.fnt, Kanji24.fnt
┣ Nlsfunc.exe
┣ Ansi.sys, Biling.sys, Country.sys
┣ Himem.sys
┣ Jdisp.sys, Jfont.sys
┣ Jkeyb.sys, Jkeybrd.sys
┣ Kkcfunc.sys
┗ Command
┗ Mscdex.exe
┣ EDIT.EXE
┣ EDIT.HLP
┗ DOSKEY.COM
- Dドライブのファイルを修正
- メニュー[ミ田 スタート:プログラム(P):アクセサリ:メモ帳]を選び、“メモ帳”を起動する
- “メモ帳”のウィンドウにDドライブ直下の“Autoexec.bat”アイコンをドラッグ&ドロップして開く
PROMPT $p$g
loadhigh c:\WINDOWS\nlsfunc.exe c:\WINDOWS\country.sys
PATH C:\WINDOWS;C:\WINDOWS\COMMAND;C:\DOS;C:\CNTX
SET TEMP=C:\DOS
rem - By Windows Setup - C:\WINDOWS\COMMAND\MSCDEX.EXE /S /D:IDECD001 /L:E
SET BLASTER=A220 I5 D1 T6
C:\WINDOWS\SYSTEM\FSHARE.EXE
- AUTOEXEC.BATを下記のように修正して、“メモ帳”のメニュー[ファイル(F):上書き保存(S)]を選択して変更を保存する
PROMPT $p$g
loadhigh c:\WINDOWS\nlsfunc.exe c:\WINDOWS\country.sys
PATH C:\WINDOWS;C:\WINDOWS\COMMAND;C:\CNTX
C:\WINDOWS\COMMAND\MSCDEX.EXE /S /D:IDECD001 /L:E
- 次に、“メモ帳”のウィンドウ(Autoexec.batが表示されていてもOK)にDドライブ直下の“Config.sys”アイコンをドラッグ&ドロップして開く
device=c:\WINDOWS\himem.sys
dos=high,umb
devicehigh=c:\WINDOWS\biling.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\jfont.sys /p=c:\WINDOWS
devicehigh=c:\WINDOWS\jdisp.sys /HS=LC
devicehigh=c:\WINDOWS\jkeyb.sys /101 c:\windows\jkeybrd.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\kkcfunc.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\ansi.sys
BUFFERS=15,0
FILES=30
LASTDRIVE=Z
FCBS=4,0
DEVICEHIGH=C:\CNTX\CDROM.SYS /D:IDECD001
STACKS=9,256
- CONFIG.SYSを下記のように修正して、“メモ帳”のメニュー[ファイル(F):上書き保存(S)]を選択して変更を保存する(6行目の「/101」を「/106」にするだけ)
※CONFIG.SYSの6行目の「/106」はVirtual PCを利用しているMacintoshでJISキーボードを使っているときの設定です。USキーボードを利用している場合はCONFIG.SYSの修正は必要有りません(JISキーボード:shift-8が“(”開き確固、USキーボード:shift-8が“*”アスタリスク)
device=c:\WINDOWS\himem.sys
dos=high,umb
devicehigh=c:\WINDOWS\biling.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\jfont.sys /p=c:\WINDOWS
devicehigh=c:\WINDOWS\jdisp.sys /HS=LC
devicehigh=c:\WINDOWS\jkeyb.sys /106 c:\windows\jkeybrd.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\kkcfunc.sys
devicehigh=c:\WINDOWS\ansi.sys
BUFFERS=15,0
FILES=30
LASTDRIVE=Z
FCBS=4,0
DEVICEHIGH=C:\CNTX\CDROM.SYS /D:IDECD001
STACKS=9,256
- Windows 95を終了
- メニュー[ミ田 スタート:Windows の終了(U)...]を選択
- “Windows の終了”ウィンドウの「・コンピュータの電源を切れる状態にする(S)」を選択
- 「はい(Y)」ボタンを押す
- Windows 95の新規インストールの準備
- メニュー[ウィンドウ:Virtual PCリスト command-L]を選択
- “Virtual PCリスト”ウィンドウの「新規...」ボタンを押す
- “PCセットアップアシスタント”ウィンドウが開く
- 【PCの名前】《新規PCの名前》欄に名前を入力(例:Windows95)し、「→」を押す
- 【構成オプション】「・ガイドを利用する」を選択して「→」を押す
- 【オペレーティングシステムの選択】「Windows 95」を選択して「→」を押す
- 【メモリ設定】「・はい」を選んでスライダで設定(例:128MB)し、「→」を押す
- 【プライマリドライブの選択】《選択したディスク:》で、「ディスクを選択...」ボタンを押して作成したドライブイメージを選択して「→」を押す
- 【モデム設定】【Palmtopデバイス設定】が必要なら設定して「→」を押す
- 【セットアップの完了】「終了」ボタンを押して完了
- Windows 95の新規インストール
- メニュー[ウィンドウ:Virtual PCリスト command-L]を選択
- “Virtual PCリスト”からWindows 95を新規インストールするセットを選択して、「起動」ボタンを押す
- MS-DOSが起動して入力待ち(A:\>_)になります
- MacintoshのCDドライブにWindows 95のCD-ROMを入れます
- FinderにCD-ROM(W95JPN_FULL)のアイコンが表示されたら、Virtual PCウィンドウ下のツールバーにドラッグ
- CD-ROMがMS-DOSから見られるか確認します
AUTOEXEC.BATの設定でCD-ROMはEドライブ(C:\mscdex.exe /s /d:idecd001 /L:E)としたので、dir e:と入力してreturnキーを押して、Eドライブ(CD-ROMドライブ)の内容が表示されたらOKです
※CD-ROMが読めない場合は、Virtual PCのツールバーのCD-ROMアイコンにWindows 95CDがきちんとキャプチャされているか、AUTOEXEC.BATとCONFIG.SYSが正しく修正されているか確認して下さい(MS-DOSでファイルの内容を表示するにはtype ファイル名と入力してreturnキーを、ファイルの修正にはEdit.exeを使い、edit ファイル名と入力してreturnキーを押します)
- Windows 95のセットアップを開始
e:\setupと入力してreturnキーを押すと、確認のメッセージが表示されますので、指示に従って続けて下さい
- Windows 95のインストールを開始
ウィザードが起動してWindows 95のインストールが始まりますので、後はウィザードに従ってインストールして下さい
※ハードウェアの検出などで途中で止まる事が有りますが、その場合はVirtual PCのメニュー[コントロール:再起動]を選んでPCを再起動すると、止まった所から再度インストールウィザードが始まります
- 最後に
- Windows 95の新規インストールが完了したら、そのWindows 95を起動させます
- Windows 95が起動したら、Virtual PCウィンドウ下のツールバー右端のパズル型のアイコンをクリックし、“追加機能のインストール”を選択します
※追加機能のインストール前だと、ウィンドウの外にマウスカーソルが出られないかも知れませんが、commandキーを押す事で可能になります
- Windows内でウィザードが起動するので、それに従いVirtual PCの機能を追加して下さい
※追加機能をインストール後にWindowsを再起動すると、commandキーを押さなくてもマウスカーソルがVirtual PCの画面端まで来るとMacに制御が戻る、などの機能が追加されます
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