ALEX MOULTOM OWNER'S MEETING 2000 レポート




11月18日(土)

8:07分西明石発ひかり144号でAMOM2000に向けて出発しました。

ミーティングの本番は明日ですが、今日は有志のモールトンオーナーで天城峠方面を走 ることにしていて、13時に旧天城峠入り口で待ち合わせしています。

新幹線の指定席は満席で取れませんでしたが、自由席はちらほら空いていたので何とか 座る事が出来ました。が、やはり神戸、大阪を過ぎると込み始め、通路に人があふれだ します。予定では新幹線の中で昼食を済ませるつもりでしたが、落ち着いて食べられる ような状況ではないので、乗り換えに時間のありそうな修善寺あたりで取る事にしまし た。今日はとても天気が良く、車窓から見事な富士山を見る事が出来ました。

11:55分三島到着。ここから伊豆箱根鉄道に乗り換えるのですが、乗り換え時間が 5分しかありません。APBを抱えて小走りにホームを目指します。肩に食い込むAP Bの重さを呪いながら・・。

伊豆箱根鉄道の改札に着くと、もう電車は発車寸前でした。切符を買う間に発車ベルが 鳴り終わります。改札を走り抜け、何とか飛び乗る事が出来ました。新幹線から乗り換 えると、まるで歩いているように感じるスピードの列車に揺られながら、窓の外の長閑 な景色を楽しんでいると30分ぐらいで修善寺駅に到着しました。

駅前でとりあえずバス停を探します。降りるべき停留所が分からなかったので、切符売 り場で「天城峠」までの切符を買いますが、窓口が混んでいた為結構時間がかかってし まい、買い終わった時にはバスの発車時刻ぎりぎりになっていました。おかげでここで も昼食を食べられませんでした。せめてコンビニにでも寄って、簡易食料と飲み物だけ でも確保しておきたかったのですが。


乗ったバスは「昭和の森公園」止まりでしたので、運転手さんに「旧トンネルの方に行 きたいのだが、どう行けば良いですか。」と聞くと、「前に止まっているバスが旧道の 方に行く。」との事だったので乗り換えます。

広い国道を走っていたバスが、細い旧道の方に入っていきます。「これが旧天城峠だな 。」と思いながらも、「とりあえずトンネルがあればそこで降りる事にしよう。」との んびり構えていました。バスが停車し「これからバス専用道路に入ります。」というア ナウンス。地図を思い出しながら「あれ、そんな道あったかな。」と思いながらも、ト ンネルもまだだしそのまま乗っていたのですが、しばらくすると「後15分ほどで、終 点の八丁池口です。」というアナウンスが・・。「何処、それ???」

そうです、バスを間違えて目的の反対側の旧道入り口まで行き、そこから更に山奥のモ リアオガエルの生息地である八丁池に通じる登山口まで来てしまったのです。

終点でバスの乗客が全員降ります。私以外すべての人が八丁池に通じる登山道に消えて 行きました。人々の話し声やざわめきが段々遠くなり、終いには鳥の囀りさえたまにし か聞こえなくなった山の中に、ポツンと一人寂しく取り残されます。

東京方面から来ている伊原さん達との待ち合わせ時間である13時は、とっくに過ぎて います。「怒っているだろうな〜。」と思いつつも、他人の気配をまったく感じない大 自然の中に1人でいるせいか、妙にのんびりした大らかな気持ちになります。

しかし、あまりのんびりもしていられないので、モールトンを組み立てて出発します。

7、8Km程はバス専用道路なので対向車は気にせず走れるのですが、なんせ急な下り 坂です。来る途中でバスの運転手さんが「非力なバスでは上れない事があるので、そん な時は軽くする為に乗客に降りてもらう事があります。」と言っていた程です。しかも 路上には落ち葉が多く、日当たりの悪い場所では、路面が濡れた上に苔が生えています 。

という訳で、ブレーキレバーは握りっぱなし、コーナーでは思いっきりスピードを落と しますが、少々の直線があれば直に40Km/hぐらい出てしまいます。

途中景色の好いところで写真を撮りつつ、バス専用道と旧道との分岐まで降りてきまし た。さて、ここからどうしよう。旧トンネルに向かい仲間を探すか、国道に出て、来た 道を戻るか?

念の為と思い、そこらにいた人に「自転車の集団を見ませんでしたか。」と聞きました が、まったく見ていない、との事。腹も減っていたので、旧トンネルはあきらめて、下 り坂のみで行ける、待ち合わせの第2ポイント”いのしし村”に向かう事にしました。

旧道を抜けて、広い国道に出ます。ここからはノーブレーキ、思い切りスピードを出し て下ります。が、昼食を取れなかったおかげで、新天城峠トンネル手前にあった短い上 り坂で軽いハンガーノックになってしまいました。最も軽いギヤに変速しますが、足に まったく力が入りません。しょうが無いのでモールトンを降りて、押し歩きで上ります 。

トンネル手前で再度乗車し、トンネルの歩道をゆっくり走り抜けます。そこを過ぎれば後は”いのしし村”まで下りのみ。自動車と大差無いスピードで走っていきます。

来るときにバスから見えた”いのしし牧場(?)”を通り過ぎ、”いのしし村”の駐車場に到着しました。食堂の前に見覚えのあるモールトンが止まっています。でも、台数が少ない様です。3台しか止まっていない。名古屋方面の人は来てないのかな?

モールトンに施錠して、荷物を抱えて食堂の中に・・。オー、見覚えのある人がいる。

よかった、よかった。

これで今日のホテルまで行ける・・・。

ご飯が食べれる・・・。

何故一人だけワサビアイスを食っている・・・。

いのししは何処・・・。

・・・・等々と様々な思いが頭の中を交錯する中、 伊原さん御夫妻とは「お久しぶり」、東京からこられたガースさんとは「始めまして」 のご挨拶。

やはり旧トンネルに行かなかったのは正解だったようです。皆さんもこれからお食事だ ったようで、ナイスタイミングでした。ここまで来たからには”いのしし御前”を注文 します。ウーン、いのししの肉は、少々硬い感じだけど思った程くせはないですね。普 通に食べれます。

食事が終わってしばらく談笑した後、今日の宿泊地であり、明日のメイン会場である伊 豆長岡に向かい出発します。

快適に国道を下り、途中で伊原さんお勧めのワサビ屋で、家族にお土産用のワサビ茶漬 を買います。途中から交通量の少ない旧道に入り、スピードは先ほどよりは落ちますが 、川脇を快適に進みます。修善寺に入って、自転車道に乗り、ここも思いっきり快適に 進みます。見事な富士山が見えるポイントでちょっとストップ。明日もこんな風にすば らしい景色が広がると良いのですが。


長岡市内に入り、明日のメイン会場の横を通り過ぎ、本日の最終集合場所であるサンバ レーアネックスに向かいます。駐車場に入ると既にかなりの数の参加者が集まっていま した。しばらくするとJMBC会長が、ミニ・モークのフルオープンに御存知、紫色の AM−GTを縛りつけて登場。(本当に縛ってあるだけだったんですよ。あれで高速走 って来たのかしら?)

とにかく別の宿泊所に行くメンバーがそろったので(今回、部屋が足りなかったので、 スタッフ数名は明日の会場の近くの旅館になりました。)そろって移動します。

風呂を浴びて、夕食を取ってモールトン博士を囲んだ懇親会へ出席する為に先程のサン バレーアネックスに向かいます。

2階の会場に入り、待つ事しばし、モールトン博士の登場です。今回の目玉のニューシ リーズ・スピードモデル”パイロン”とBSモールトンも会場に運び込まれます。

JMBCの運営について討議があった後(来年のミーティングは10月第4週の土日に 決まりました。場所は未定です。)、博士より直々に新車種ついての説明が行なわれま した。

(ここら辺りの詳しい話は既にあちこちのページに出ていますので、そちらを御覧くだ さい。)
いはらさんのページ
小池さんのページ

時間をだいぶオーバーして懇親会も終了。表に出るとBSモールトンの試乗会が始まっ ていました。私も試乗させてもらいましたが、かなり乗り心地は良いです。車重の軽さ ともあいまって軽快に走る印象を受けました。日常の足とか、ちょっと時間が空いたか ら少し自転車でも乗ってみるかな、というような時に気負わずに乗れるモールトンの様 な気がします。(APBとはいえスペースフレームに乗るときは、少々気合が入るので す。)

明日に備え、さらに続いている試乗会を後に宿に戻りました。


11月19日(日)

昨日とは違い、どんよりとした曇り空です。それでも雨の降りそうな気配はなく、走行 会も行なえそうです。荷物をまとめ、メイン会場のアクシスかつらぎに向かいます。と 言っても、宿のすぐ隣なのですが・・。

会場の方では、皆さんで手分けして椅子と机のセッティングを行なっていました。私も 会場の入り口の受付の設営を手伝います。

予定開始時刻になって、受付を開始すると続々と参加者が集まってきました。

少々遅れてモールトン博士も来場。会場正面に着席されます。

(これからパイロンの話とか、BSモールトンの話しとかあったのですが、今回はずっ と受付にいた為に博士の話とかはまったく聞こえせんでした。こちらも詳細は、 いはらさんのページ小池さんのページ のページを御覧になられてください。)

昼食を挿んで、昨日も走ったサイクリングコースへの走行会に出発します。相変わらず どんよりした曇り空です。

毎回ミーティングの度に思いますが、さすがにこれだけのモールトンが一斉に走ると圧 巻ですね。しかし、知らない人から見るとかなり奇妙な集団でしょうけれども・・・。

折り返し地点の駐車場で、思い思いに人のモールトンを見て廻ったり、博士との記念撮 影をしたりで時間を過ごします。

会場への帰路で昨日の富士山を期待しましたが、さすがにこの空模様では見る事が出来 ませんでした。

会場に入り、最後のイベントであるJMBCから博士への80歳の誕生日記念の贈呈が ありました。プレゼントの中身は牛車の模型。日本の伝統的な二輪車です。

すべてのイベントが終了し、会場の後片付けを行ない、輪行する為に伊豆長岡駅に向か います。(ちなみに私が”モールトンの袋詰めの遅い”うちの一人です。)

三島駅で新幹線に乗り換えますが、今回は来たときとは逆に私には時間がだいぶありま すが、東京組は時間が無い。にも関わらず、三島の改札口で乗り換えの切符を用意して なくて皆を待たしてしまったのは私です。ごめんなさい。

三島駅の新幹線ホームで東京方面の人を見送った後、新大阪行きの各駅停車のこだまに 乗り込みます。満席でしたが、幸い次の駅から座る事が出来ました。さっさと車内販売の駅弁を食べて、新大阪までは寝る事にします。体は疲れていましたが、これはミーテ ィングのせいと言うよりは、重いAPBを担いでいたせいのような気がします。

それでは、来年も参加できる事を願いながら、お休みなさい。


(2000/11/20 MIZ)