担当教員:廣瀬 浩司
単位数:3
標準履修年次:3,4
実施学期:1〜3
曜時限: 火2
I. 主 旨
視覚とは何か。ジャコメッティの芸術を手がかりに、その思想的な意味づけを分析する最先端の道具立てを習得する。
II. 内 容
ジョルジュ・ディディ=ユベルマンのジャコメッティ論『ジャコメッティ──キューブと顔』を輪読しながら、ジャコメッティの作品が哲学、イメージ論、精神分析、精神医学などにどのような問題を投げかけるかを吟味する。目次は以下の通り。
1 埋葬された面 2 見出しえぬ意味の面 3 ヴォリュームを探し求めるデッサンの面 4 檻と透明なクリスタルの面 5 解体する肉体の面 6 ありうべくもない大きさの面 7 死者たちの頭の面 8 失われた面、父親の面 9 不透明の面と盲目のクリスタルの面 10 影と間隔の面 11 メランコリックな面 12 自らの傷痕を探すデッサンの面 13 オブジェと縁を切るための面 14 埋葬された顔 |
時間が余れば、デリダのデッサン論、リンギスの身体論などを検討する予定。
III. 評価方法・基準
3〜4年生向けの演習なので、卒論を見据えた積極的な参加と、それなりの負担が要求される。1学期に1回は発表、卒論と結びつけた長めのレポート。
欠席は減点、3分の1以上の無断欠席者はレポート、試験などの資格を失う。
IV. 参考文献
参加者は上記書籍(3669円)を購入することが必要(4月25日に希望を出した人のみ私から購入できます)。
同程度の本をもう一冊くらい買ってもらうかもしれないので了承のこと。他の参考文献は開講時に、または廣瀬浩司のホームページ参照。