● 1学期主要テクスト

ジョルジョ・アガンベン『人権の彼方に──政治哲学ノ−ト』(以文社 2000)から、いくつかの比較的わかりやすい論文を批判的に輪読し、基本問題を習得する。

 

● 基本問題

・フーコーの「生の権力」の概念をどのように生かすか。
・アーレントの全体主義に関する批判をどのように評価するか。

・カール・シュミットの「例外状態」と「主権」の関係についての考察をどう応用するか。
・「収容所」の政治的意味
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・身ぶりとは何か。身ぶりとドゥルーズの映画論の関係。
・「顔」とは何か(ドゥルーズ=ガタリ、レヴィナス)
・臓器移植と生命論
●参考文献
(1)アガンベンの著作(邦訳のあるもの)
1.
ホモ・サケル主権権力と剥き出しの生(以文社 2003

2. 中味のない人間(人文書院 2002

3. アウシュヴィッツの残りのものアルシ−ヴと証人(月曜社 2001

4. スタンツェ──西洋文化における言葉とイメ−ジ(岡田温司訳、ありな書房 1998

(2)アガンベンが論じている著作
. フーコー『性の歴史1』(新潮社)
2.ハンナ・アーレント『全体主義』(みすず書房)
. カール・シュミット『政治神学』(未來社)
. Gilles Deleuze, Cin
éma 1, Paris, Minuit, 1982 (英語訳あり)
5.
ハナ・アーレント『パーリアとしてのユダヤ人』(未來社)

6. ベンヤミン『暴力批判論』(岩波文庫)
7.
ギー・ドゥボール『スペクタクルの社会』(ちくま学芸文庫)
(3)他の関連文献
・フーコー『主体の解釈学』(筑摩書房)
・ドゥルーズ・ガタリ『千のプラトー』(河出書房新社)
・デリダ『テロルの時代と哲学の使命』(岩波書店)『来るべき世界のために』(岩波)『友愛のポリティックス』(みすず)など

・ジャン=リュック・ナンシーの著作(『無為の共同体』(以文社)など。