松川陣屋

概説 守山藩の出張陣屋。守山藩は水戸藩から分家した2万石の小藩で藩主は松平氏。本拠として現在の福島県郡山市田村町守山に陣屋を構えていたが、藩主は常時江戸詰で参勤交代なしの藩だった。松川陣屋は元禄15年(1702)に完成し、明治4年(1971)まで機能した。涸沼を臨む標高20〜24mの台地先端部に立地。江戸時代中期〜末期、明治時代初期に使われた。畑地には建物の基礎工事に伴うと考えられる砂利が偏在する箇所があり、御殿・金蔵・稗蔵にほぼ対応する位置である。他に、表門・裏門・火薬庫なども存在したらしい。遺跡地は、明治期の松川藩庁・松川県庁跡と重複する。[『大洗町埋蔵文化財包蔵地調査カード』その他を参考にした]
御殿跡の高まりと礎石
その他の写真
訪問記[2004/04/26]西側台地縁にわずかに土塁が残る。
所在地大洗町神山町旧陣屋4393外。神山町と成田町との境付近で涸沼に面した台地上。集落と畑地。
参考書