正 法 寺

東松山市岩殿、岩殿観音 



 比企丘陵に抱かれた静かな山間に建つ古刹で、巡礼の人々には岩殿観音として知られていま

す。創立は養老年間(717〜724)と伝えられ、その後廃寺になっていたのを、源頼朝の

命を受けた比企能員により復興されました。戦国時代にも数度の兵火で焼かれましたが、徳川

家康から二十五石の朱印地を与えられ再度復興されると、巡礼の寺として賑い、門前には宿場

が栄えたそうです。境内には裏山に新しく出来た自動車道路の駐車場から行くようになってし

まいましたが、できれば門前町の面影を残す参道から参拝したいものです。



     仁 王 門


 参道の正面に立つ仁王門両側

の仁王像は運慶作といわれてい

ます。昔は手前の参道も巡礼の

人々で賑わったそうですが今は

バス停も駐車場も裏山の大通り

沿いに移ってしまい、ひっそり

としています。






    岩殿観音堂


 この地に観音堂が建てられた

のは奈良時代と伝わるのですが

その後何度も焼失し、その度に

再建されています。現在の建物

は明治19年の火災の後に高麗

村より移築されたものです。





 一つ上   ”巡礼の寺々を巡る

 表 紙  ”小さな旅と四季の風景 ”へ