八 王 寺

飯能市南 



 八王寺というより竹寺として知られ、前章の子の権現と同様に神仏混合の影響を色濃く残す

寺院です。天安元年(857年)に慈覚大師が東国巡礼の際、この地に病人が多いので病気平癒の

加持祈祷をした事に始まるとされ、深い谷の奥にありながら千年以上の歴史を持つ寺院です。

竹寺と呼ばれるのは、季節によりますが予約をすれば竹の子料理が食べられる事で有名になっ

たからで、加持祈祷だけでは経営の成り立たない山奥の寺院が、観光寺院として生きぬく為の

苦労がしのばれます。



    参道の鳥居


 駐車場のある広場から石段

を登っていくと、山門の代わ

りに鳥居があって、今では珍

しい神仏混合の寺院である事

が実感できます。





    八王寺境内


 落ち着いた雰囲気の境内の

正面には茅葺の本坊があって

神社建築の本堂はさらに一段

上った所にあり、本尊の牛頭

大王が奉られています。






 一つ上   ”巡礼の寺々を巡る

 表 紙  ”小さな旅と四季の風景 ”へ