円 福 寺

西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎 



 円福寺は天正元年(1573)に村山土佐守(注)により創建されました。境内は旧青梅街道に面

していて、総門、三門、本堂が一直線に並んでいます。他に観音堂なども建っていて総門以外

は新しい建物のようですが、境内はよく整備されていて幹線道路沿いにありながら禅寺らしい

落ち着きを感じさせてくれます。



     総  門


 元は三門の位置にありました

が、新しい山門を建てるのに伴

い現在地に移転しました。築年

は分かりませんが、円福寺では

一番古い建物のようです








     山  門


 平成11年に再建された間口

4間半の立派な二層門で、両脇

には赤い金剛力士像が奉られ、

上層には釈迦如来が奉安されて

いるそうです。






     本  堂


 本堂は、宝暦年間の火災にも

焼け残った古い建物でしたが、

老朽化により昭和63年に建て

替えられました。新本堂は間口

9間半で主要材には欅を使って

いるそうです。


注・・・村山氏は平安時代の末頃から武蔵の国に台頭した武士団、武蔵七党の一つで、秩父平

  氏を祖として入間川から狭山丘陵一帯を支配していた豪族でした。ただ足利幕府草創期の

  動乱で、関東管領上杉氏に敗れ衰退しましたが、その後も小田原北条氏の元で当地に勢力

  を保っていたようです。




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