能 仁 寺

飯能市飯能 



 曹洞宗の能仁寺は付近の豪族中山氏が文亀年間(1501〜3)に禅道場を開き、中山家教

が寺院として伽藍を整えたのに始まるとされています。その後中山氏が徳川に仕えた為に徳川

家からも保護を受け、有力諸家の菩提寺になるなど大いに栄えました。しかし幕末に起きた飯

能戦争の際に、幕臣軍の本陣とされた為に全山が類焼してしまい、現在の諸堂はほとんどが昭

和になってから再建されたものです。今は端正な伽藍と手入れの行き届いた境内が禅宗寺院ら

しい佇まいを見せています。



     山  門


 禅宗伽藍では珍しく仁王門に

なっていて、市民公園に面した

南向きの明るさが山門に映えて

います。門を潜ると雰囲気は一

変し、静けさに包まれます。







     本堂と中庭


 本堂は昭和11年の再建にな

り、中庭の松林に囲まれていま

す。本堂の左手に開山堂、右手

に庫裏客殿等が横一列に並び、

掃き清められた中庭が、これら

の諸堂と中門との間に広がって

います。





     諸堂の屋根


 伽藍はどれも比較的新しいの

ですが、徐々に再建されて甍を

並べています。






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