旧館林藩士住宅

館林市大手町、武鷹館   




 この武家住宅は尾曳町(旧外伴木)から移築されたもので、館林藩の中級武士の住宅でした。

現在建っている場所は鷹匠町武家屋敷「武鷹館」という市が管理している復元武家屋敷で、鷹匠

町というのはこの辺りの旧町名でした。この武鷹館には長屋門もありますが、これは大正時代の

農家の長屋門を武家門風に改造したそうです。(長屋門のある武家屋敷といったら藩の重役クラ

スで、中級藩士の屋敷だとせいぜい棟門程度と思われます。)付近にはこの武鷹館以外にも向か

いのマンションの前には屋敷塀が建てられ、さらに100m程西には大名陣屋門風の立派な武家

長屋門までありますが、これは大泉町にあった農家の長屋門の古材を使って武家門風に作り変え

たそうで、いわば真っ赤な偽物の武家屋敷門だそうです。



   旧館林藩士住宅


 築年は江戸末期と見られ、

部屋を横一列に配置している

のが武家住宅の特徴?だそう

です。城址遺構の保存に冷淡

な館林市ですが(注)、この

武家住宅は市の文化財に指定

されています。



注・・・館林城址には近年まで内堀が残されていましたが、沼の南東から市役所に伸びる道路を

    作るために、せっかく残されていた内堀を市が自らの手で埋めてしまいました。館林城の

    ような水城で周囲の水堀が埋められてしまったら、ほとんど地形変化が残りませんから、

    城址の面影などは消え失せてしまいます。さらには城址内に向井千秋記念館とか、城とは

    関係のない鉄筋の箱物を建てて、城址破壊を促進するのが館林市の方針のようです。