小幡藩勘定奉行役宅

群馬県甘楽郡甘楽町字小幡、高橋家 




 小幡陣屋跡の楽山園にも近い高橋家は小幡藩勘定奉行の役宅だった屋敷で、今でも周囲に石垣

を巡らし、手入れの行き届いた庭園が残されています。ただ敷地の大半が事業所として使われて

いて建物の多くが現代の建物になっていますが、庭園に面した一棟だけは江戸時代からの建物が

残されているようです。また庭園への入り口にある長屋門も時代がありそうですが、二階建ての

長屋門というのは大名屋敷でなければ見られないものですし、片側が蔵に改造されている事など

あるいは明治以降の建物かも知れません。


    高橋家屋敷主屋


 一部が見える手前の建物は、

のちの再建か改築のようですが

藁葺き屋根にトタンを被せたと

思われる奥の建物は、勘定奉行

役宅時代からの建物ではないか

と思います。こちらは家人が生

活しているので、松浦家の主屋

より保存状態も良さそうです。






   武家屋敷の庭園


 僅かに見える山並みを借景

として、池泉を配した庭園が

築かれています。この庭園は

文化財でもない個人宅ですが

町からの申し入れなのか、観

光客でも自由に見学出来るの

は有り難い事です。






    白壁と長屋門


 長屋門の形式や蔵の築年等

に明治以降の民家建築の影響

も覗えますが、白壁と板塀が

城下町らしい風情のある町並

みを見せています。