千人頭中村家屋敷門

八王子市万町、観音寺   




  市内の高台を背にする観音寺の山門は、八王子千人同心千人頭中村左京の屋敷門を移築した

 ものとされています。「八王子千人同心組頭屋敷」の章で述べたとおり、組頭の屋敷は観音寺

 からも近い市内千人町にありました。そのうち組頭は三十表一人扶ちの下級武士でしたが、千

 人頭は200石から500石取りの上級武士で、同じく千人町に屋敷を構えていました。この

 門があった中村家は千人頭ですから身分は旗本という事になり、都内でも数少ない旗本屋敷の

 遺構建物になるようです。



    観音寺山門


 室町時代に境内の薬師堂の

別当寺として開山したと伝わ

る古刹です。本堂は大正11

年建替えと古くはないのです

が、屋根に「ぎぼし」が二つ

載っている珍しい作りです。