なお当機の出力段の静電流は13mA前後で、プレート損失は約3.7Wとかなり絞っているので動作 
 
例に無い出力を得ていますが出力管の負担は軽いと思います。電源部は絶縁トランスとヒータートランス 
 
を組みあわせて廉価にまとめていますが、ヒータートランスの倍圧整流で下駄を履かせる事で、290V 
 
のB電圧を得ています。絶縁トランスは伏せ型に取り付けて手持ちのカバーを被せたもので、OPTも手 
 
製のカバーをあつらえています。この電源部は意外とレギュレーションが良くて、最大出力時でも電圧降 
 
下は10V前後しかなく、出力段自体は10W以上出せる実力があるようです。ドライブ段の出力電圧が 
 
先に頭打ちになってしまったようで、本機の最大出力はドライブ電圧で制限されてしまいました。ドライ 
 
ブ段には五極管csppでも採用していたブートストラップを掛けていますが、出力管が低感度な三極管 
 
の場合は思うような効果が得られず、出力段と同じ電源電圧ではブートストラップを掛けていてもドライ 
 
ブ電圧が不足してしまうようです。・・・(注1) 
 
 |