(4)エリザベス女王の逝去
1603年といえば、日本では徳川家康が江戸幕府を開いた年である。
その年の3月24日早朝、西の国イングランドでは、燦然と輝いていた女王
エリザベス一世が逝去し、69年の波乱の人生と55年余の治世に終止符を
打った。
直ちに早馬がスコットランドに向かった。3日3晩馬を換え走り続けたのは
寵臣の騎士ロバート・ケアリー(Robert Carey)であった。
スコットランド王ジェイムズ6世に、エリザベス女王の崩御とイングランド
王位を継承することになった通知を、王に手渡すためであった。
ヘンリー8世の、二番目の妃アン・ブリーンの娘エリザベスは、数奇の運命
を経て女王になったが、未婚であった。
そのために女王は後継者として、父ヘンリー8世の姉マーガレットの孫メア
リー・スコットランド女王の子ジェイムズを内々に決めていた。
内々にというのは王位継承権と宗教のからむ深い事情があったからである。
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