ケルト美術展、上野の東京都美術館で開催中


東京都美術館では、4月18日から7月12日まで、古代ヨーロッパの先住民族
”ケルト人”が残した芸術品250点を日本で初めて公開する「古代ヨーロッパ
の至宝―ケルト美術展」を開催しています。



ケルト人は紀元前7世紀ごろから欧州一円に居住していましたが、この展覧会で
は、紀元前5世紀から紀元10世紀の間に作られた兜、楯、装身具などの貴重な
芸術品が展示されています。

金、ブロンズ、鉄、コハクなど多彩な素材によって生み出された曲線的なうねり
を持つ形状と、複雑に入り組んだ渦巻き、螺旋といった文様など、際立った特徴
を持つ「ケルト文明」の全貌を明らかにしています。

この展覧会では、大英博物館、スコットランド国立博物館、フランス国立古代博
物館、ドイツ・ライン州立博物館など約20ヶ所から、国宝級のケルトの代表的
な遺産が本邦で初めて公開されています。


英国をより深く理解するには、アングロサクソン人やノルマン人などゲルマン民
族の大移動の前の先住民であり、かつアイルランド人、ウェールズ人、スコット
ランド人の祖先であるケルト民族の歴史と文化芸術を知ることが必要不可欠です。


私と妻は2時間半、その展示の素晴らしさに圧倒され、堪能しました。
皆様にもケルト美術展のご観覧をお勧めいたしたく、今般東京都美術館のご厚意
により資料の提供を受け、私のホームページでもケルト美術展を紹介するご許可
を得ました。

なお、紹介しました資料や作品の複写や転載利用は固くお断りいたします。

ケルト美術展の代表的展示品
≪バタシーの楯≫(B.C.1世紀/大英博物館)
≪子馬のかぶり物≫(B.C.3世紀末―2世紀初頭/スコットランド国立博物館)
≪アグリスの兜≫(B.C4世紀/フランス・アングレーム市立美術館寄託)
≪ヴァルダルゲスハイムの金製装飾品≫(B.C.5世紀―4世紀/ライン州立博物館)
≪装飾写本「ストウのミサ典礼書」≫
(A.D.792―803年頃/ロイヤル・アイリッシュ・アカデミー)


出展元博物館・美術館(全7ヵ国18ヵ所)

フランス   フランス国立古代博物館
       フランス国立図書館 コインメダル部
       アングレーム市立美術館ほか
ドイツ    ライン州立博物館
       ザールブリュッケン先史・前史博物館
チェコ    チェコ国立博物館
       ブルノ・モラヴィア博物館
ハンガリー  ハンガリー国立博物館
英国     大英博物館
       スコットランド国立博物館
アイルランド アイルランド国立博物館
       ロイヤル・アイリッシュ・アカデミー
スペイン   ソリヌ・ヌマンティア博物館

開催概要
会期   1998年4月18日(土)〜7月12日(日)
     月曜日休館
会場   東京都美術館
     東京都台東区上野公園8−36(上野公園内)
開館時間 9:00〜17:00、入館は16:30まで
入館料  一般・大学生  1100(1000)円
     小・中・高生   440(400)円
     ( )内は前売り、割引料金
主催   東京都美術館/朝日新聞社
 
ケルト文明の興隆とブリテン・アイルランドのケルトについて

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