さて、いよいよ本日のハイライト遺言棚45mに取り付く。もっと鬱蒼とした場所を想像していたが、意外と開けた明るい滝だった。ガイドに書いてあるとおりのルートをたどる。傾斜もなくて楽勝、と思ったがざれざれで意外と悪い。2手位楽に取れると次がない、なんとかそこを越えるとまた2手位楽ができるが次が無い、というのをくり返すため最後まで気が抜けなかった。凹角状の所を登り詰めると枯れた枝沢に入ってしまったので、ちょっと乗っ越して本流に戻った。
遺言棚を越えると程なくケルンがあり、遡行終了。あとは登山道を下山のはずが、下山路が見当たらない。とにかく尾根に上り、ああでもないこうでもないと行ったり来たりして結局エイヤで真西に向かっている涸れ沢を下る事にした。ここもがれがれでとっても気を使う。足を不用意に降ろすとすぐ落石してしまう。さらにその先では、結構急に落ちて沢に合流しており、ここを降りるのにまた一苦労。夕闇迫る中を小川谷の本流にたどり着いたのは18時だった。