シロアリ科

オートボルタ 1981ジンバブエ 2012
シロアリの一種
Termitidae indet
(シロアリ科)
シロアリの一種
Termitidae indet
(シロアリ科)
ソマリア 2003ソマリア 2003ソマリア 2003
シロアリの一種(羽シロアリ)
Termitidae indet
(シロアリ科)
シロアリの一種(女王シロアリ)
Termitidae indet
(シロアリ科)
シロアリの一種(働きシロアリ)
Termitidae indet
(シロアリ科)


シロアリの大部分は世界の熱帯、亜熱帯に分布しています。身近にいる昆虫ですが、光を嫌う性質があるために目につき難いです。そのために思いがけない羽アリの群飛に驚かされることがあります。柱の小さな穴から湧き出すように出てくる羽アリは長い羽を緩やかに羽ばたいて次々に舞い上がっていきます。これがシロアリの群飛(結婚飛行)です。羽アリの現れた柱はシロアリの巣になっていて、少し壊してみると、食害されてボロボロになっているその中に無数の働きアリと兵アリが見つかるでしょう。
飛び出すのは生殖階級、つまり女王と王になる個体です。飛ぶうちに羽は基部に近い切離線から切れてしまいます。地上に降りた雌はフェロモンを出して雄を惹き寄せ、二匹で湿った木材の中などに潜り込んで部屋を作ります。そこで交尾と産卵をおこなって新しいコロニーが始まるのです。卵巣が発達した女王は腹部が肥大して生涯その場所から移動できなくなります。高等なシロアリほど、女王の腹部が大きくなり、体長10cmに達する種があります。
シロアリは主に植物質を食べますが、自分では木材の主成分であるセルロースを分解することができないので、後腸に共生する原生動物が分解したものを吸収しています。アフリカやオーストラリアのシロアリは、下の切手のように乾燥地で巨大なアリ塚を作ります。
シロアリの女王は巣の中で常に王と一緒に生活していますが、ハチ目のハチやアリの社会では女王だけで、王はいません。これは、社会性のハチやアリの女王は一回の交尾で得た精子を体内に蓄えて一生を過ごしますが、シロアリの女王にはその能力が無いからです。

ソマリア 1958南西アフリカ 1964
アリ塚 アリ塚


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