チリの昆虫切手

チリは、アンデス山脈が走り標高6800mを超える山々がそびえます。インカ帝国の一部でしたが、16世紀以降スペインの支配を受けました。1810年に自治政府を樹立し1818年に独立を達成し、1879年から1884年までの対ボリビア、ペルーとの太平洋戦争で勝利し領土を拡大しました。1932年以降、民主的な政権交代が続き、1970年に選挙でアジェンデ大統領が誕生し社会主義政権が生まれました。しかし1973年の軍事クーデターでアジェンデ大統領は死去し1974年から軍政に入ることになる。1989年に大統領選挙が行われ1990年に民政に復帰しました。
1948年にチリで発行された、チリの動物と植物とに関するゲイの著書出版100年記念切手25種の中に、昆虫3種が描かれています。カストニアガ、チリータカバクワガタ、オオカマキリです。単色刷で、同じ図案のものが3色あり、60¢は青、2$は緑、3$は赤で印刷されています。
カストニアガは、新熱帯区およびオーストラリア区に産する中形から大形の蛾で、この仲間は数少ないです。成虫は、体が大きく広い羽を持ち、時には色彩の美しい種類もいます。一般に昼間活動し、見かけは蝶に似ています。
1987年に動物8種と昆虫2種を描いた航空切手10種の小型シートが発行されました。
1995年にサボテンと昆虫の切手8種を描いた小型シートが発行されました(サボテン図案の4種と昆虫図案の4種)。有名なチリータカバクワガタ、大型のカミングオオウスバカミキリなどが描かれています。

Chili チリ
1948.12.6 ゲイ博物誌100年記念切手
カストニアガの一種
Castnia eudesmia
(カストニアガ科)
チリータカバクワガタ
Chiasognathus granti ♂
(クワガタムシ科)
カマキリの一種
Coptopteryx gayi
(カマキリ科)


1987.7.30 航空切手
チリータカバクワガタ
Chiasognathus granti ♂
(クワガタムシ科)
アンデスモンキチョウ
Colias vauthieri
(シロチョウ科)


1995.8.10 サボテンと甲虫切手
ブロンズカミキリ
Cheloderus childreni
(カミキリムシ科)
チリータカバクワガタ
Chiasognathus granti ♂
(クワガタムシ科)
カミングオオウスバカミキリ
Acanthinodera cummingi
(カミキリムシ科)
トガリバコメツキ
Semiotus luteipennis
(コメツキムシ科)


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