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2005年

“なつのロケット” あさりよしとお
“シャドウ・パペッツ” オースン・スコット・カード


“なつのロケット” あさりよしとお (JETS COMIC)

「学問は実践してナンボのもんだ」と、 ペットボトルロケットの飛距離競争をはじめとして実践的な授業をする小学校の理科の先生が、 学校を辞めさせられるかもしれない − それを阻止したい生徒たちが考えたのが 「本物のロケットを打ち上げる」こと。 主人公とその友達が着々と計画を進めるが、 それとは別に謎の (?) 転校生も何か考えている様子…。 少年たちの夏を懸けたロケットはどこまで飛ぶか?

SFではなく、現在の知識・技術を基に描かれた漫画ですが、 sense of wonder の香りがばっちり漂う世界です。 短い話ですけれど、小型ロケット打ち上げのための技術的な部分以外にも、 少年たちや先生の人間模様も絡められています。 やるせなさと達成感に満ちた夏の思い出。 元・科学少年少女、自由研究が好きだった人、 宇宙に憧れた人には絶対のお勧めです。 (5/29)


“シャドウ・パペッツ” オースン・スコット・カード (ハヤカワSF)

シャドウ・オブ・ヘゲモン” の続編です。 ヘゲモンの座についたピーターはなんと、アシルを部下に迎えようとします。 そんなことならビーンは当然、ヘゲモンの兵を統率する役目を辞して潜伏します。 隠れる先はアシルに対抗し得る力を持ったところが望ましい。 しかし、前作でインドを占領した中国もアシルと絡んでいるので、 残る候補はイスラム勢力の国? とはいえ文化や宗教のまったく違う世界にはたしてかくまってもらえるのか? 一方、ペトラはビーンを懐柔(?)できるのか? (笑)

なんか、シリーズがすすむごとにピーターが情けなくなっているような^^;。 アシルを迎え入れるとは、明らかに凄まじいミスですし…、 その結果ビーンがむちゃくちゃ苦労します。 まったく、主役をいじめさせたら右に出るものはない、 という感じのオースン・スコット・カードですね^^;。 苦労させたのだから、最後の対決場面はもうちょっと盛り上げてほしかったなぁ。 シリーズはもう一作、 最後は“Shadow of the Giant”だそうです。 (3/18)

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