<H1>菊池鈴々の「RinRin日記」</H1>

96年11月分

それぞれタイトルのあたまにジャンルの目印をつけています
主な内容は、■本 ●漫画 ▼映像 □雑誌 ○同人誌 など

■本と●漫画は独断評価つき(5点満点:★1点・☆1/2点)
文中敬称略

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11/06(水)

ひ・み・つ/砂羅 ★★
一見しっかり者の大学1年と、と、ぽよぽよした幼児タイプの中学2年、の甘々ラブストーリー。中学生にあーゆうことをするのは一応犯罪なのでは(笑)。それに精神年齢は小学生くらいに見えるし、ちょっとショタっぽい。
THE DARK BLUE/山藍紫姫子 ★★★★
「耽美」の名にふさわしい美形描写満載の吸血鬼もの。現代のアメリカに住む彼らの生活を描く。美形が打ちひしがれる姿はさまになる。吸血鬼に愛されていることを悩み、教会で懺悔しても、吸血鬼妄想の青年だと思われてカウンセリングされたりする場面もあり。
先生と先生のロマンス/斑鳩サハラ ★★★
お医者さんと、児童館の職員が、ともに子連れで父一人息子一人のやもめ暮らし。子供同士が幼稚園で友達という縁で、一緒にキャンプに行くことになり、テントの中であらぬ事態になる。お医者さんの愛の告白部分がわかりにくかったため、すんなりハッピーエンドにはならないが、変則的な父二人子二人の同居になだれこむことになる。児童館の常連の男子高校生もはいった三角関係にみえるが、高校生には最初から勝ち目がないのがよーくわかる。基本的にはべた甘。
COOL MOON/斑鳩サハラ ★★★
高校生の寮生活もの。寮で二人部屋の相手を意識するというのは、まあ定番のシチュエーション。先輩や後輩との恋心の行き違いで多少の波乱もあるが、両思いを確認しあって、万事解決。
世紀末ラプソディ/遠野夢子 ★★★
『小説アドニス』掲載の短編集。軽いタッチのものが多いかな。


11/05(火)

□小説Wings 秋号 No.13
狼谷辰之『対なる者の証』のために雑誌を買って、それ以外は、えみくりしか読んでない。効率の悪い消費者であることよ。なんといっても連載物が多すぎて、途中からさらっとは読めない。もう少し読み切りも増やさないと、新規読者は買いづらいと思う。
あー、それで、当の作品は、孤独な竜と、竜に選ばれたために故郷を追放された少年の再会の物語。ファンタジー色とJUNE度のバランスがよく、なかなか好みなので、ぜひノベルズを出して欲しいなあ。勿論、続編をつけてね。
●ほとんど以上絶対未満/桑田乃梨子 ★★★★☆
とってつけたような事情で、男から女に性転換してしまった元少年が転校してきて、親友だった少年に秘密をうちあけ、力になってもらうシチュエーション・コメディ。元少年の彼女が男子生徒に言い寄られて困っているのを助けたりしていると、ハタからは、仲良しカップルに見えたりする。片思いの女子生徒もからんで、事態は混迷をきわめる。とはいっても、桑田乃梨子特有の、ぽよーんとした雰囲気と、気のきいたクールなセリフまわしで、深刻な事態もほのぼのしてしまう。もっと長く続いてもらいたかったような気がするが、この寸止めが、かえっていいのかもしれない。この作者の作品はたいてい短い。長い奴でコミックス4冊だ。それはエンドレスで続いてもよさそうなオカルト部分が強調されたコメディだったせいもあるだろうから、この作品のように「青春のひとコマ」を切り取ったほうがメインのタイプでは、長編はかつてなかった。なんといっても今回のキャラクターは魅力的だったのでもったいない。
大島弓子の『ジョカへ…』と似た設定だというのは、すぐに気づいたんだが、その説明が通じる相手は限られているように思う。しかも『ジョカへ…』はとことんシリアスだったのに比べて、これはほら、ほのぼのだから(笑)。
●王都妖奇譚(9)/岩崎陽子 ★★★
陰陽師・安倍晴明の物語。過去編の思いつめた表情もまたよし。強力な呪力を使う先輩の僧侶・良源の「いくら呪力をつけようが、頭と心が悪いと使いモノにならん」っていうドライなセリフが、暗く煮詰まってしまいがちな晴明にぴったりというところか。
●世界の終わりが降る夜に…/極楽院櫻子 ★★★
行方不明の弟を待ちながら、億単位の借金のために体を売って暮らしている兄のもとへ、その弟だと名乗る少年が大金を持って現れる。闇の臓器売買がからんだシリアスストーリー。多少安直な展開だけど、まあ、この場合、キャラの愛らしさがすべてのポイントだろうから、細かいことはいいか。短編が2つ収録されている。
●JANE(5)/橘水樹&櫻林子 ★★★★
かなり真面目に描いていることがうかがえるスペースオペラ。艦長副長以下、美男美女よりどりみどりで活躍中。人質をたてにするあざとい敵だけでもしんどいのに、事態の解決策を出せるわけでもないのに文句つけるだけの上役を皮肉でかわす副長のイジワルなとこがまた素敵。
●新世紀エヴァンゲリオン(3)/GAINAX・貞本義行 ★★★☆
このままコミックスを買い続けるのもあれかなあ、とため息のでる今日この頃である。


11/02(土)

□小説オヴィス VOl.10
しばらくぶりに買ったせいもあるのかもしれないけど、印象がしゃきっとしない。
香月宮子『たまには…こんな結末』は、悪魔の人間界修行もの。盛り上がりに欠ける。アスタロトとミカエルの過去の因縁をもっと具体的に書くか、そのへんをきっぱり捨てて、魔王の息子のエピソードを書き込むか、のどっちかにしてもらったほうが…。
水戸泉『子供はわかってくれない』はショタもの。17歳が11歳にふりまわされて、オトされる話。末恐ろしい11歳ということで(笑)。ただ、食生活の描写が必要以上にくどい感じ。
□NOVELS JAKOW Vol.4
水星さつきのは鬼畜風味サラリーマンもので、従属を受け入れて幸せになる話。これまで読んだ(そんなには多くないけど)この作者の話の中ではベストかな。鬼畜が似合うのかも。ほのぼの学園ものはピントがあってなかったしね。
篠崎一夜のファンタジーは、いかにも長編の中の一エピソード、という雰囲気。これだけでも読めるけど、この後どうするんだ。父王に逆らって国取りくらいしてみせてよと、つぶやいてしまう。


11/01(金)

●夢の子供(3)/浜田翔子 ★★★★
過去の恋愛を過去のものにするためにあがく蓮と、男に恋をした自分を自覚してGFと別れた洋治の、純情な姿が、ぶざまさもふくめてかわいい。
●シャンバラ(2)/津寺里可子 ★★★★
抗争のさなか、あっさりとアテルイが敵の刃に倒れてしまう。あやしい奴が死体を連れていったから、よみがえるんだろうけど、ストーリーからは一時撤退。そのかわりシシこと坂上田村麻呂と、アテルイの息子の物語になる。坂上田村麻呂がアテルイを取り戻すために必死なところが、ほのかにJUNE。